第六章 Perfect Breaker
深まる謎
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言うより、話題的に、と言うことで」
「?」
翼刀が話すのは、というか唯子が話してくれたのは、今日の壁画見学の話だ。
新しく見つかったこの壁画は、約2500年前のものであり、日本で見つかった中ではダントツで一番古いモノらしいのだ。
無論、ミッドチルダなどさらに古い歴史がある地域を考えるとそう古くもなく見えるが、地層などを見るに“No name”時代の物らしい。
「ほぉ、そりゃすごいどこのかは知らんが、ほんとに一番古いんだな」
「で、その壁画がですね、二つ絵があるんですよ」
「どゆことだ?」
「えっと・・・一つ目の絵があって、もう一つは後からつけられたものらしいんですよ」
「へぇ〜」
「まあ間違いなく当時の人がやったんですけど、どうしてそういうことをしたのかは謎なんです」
「好奇心がくすぐられる話だな」
「だけど、本題はそれじゃないんです」
「?」
いたずらするような笑みを浮かべて、翼刀が人差し指を上げる。
そしてふっふ〜ん、とでも笑いながら、少し自慢げに話を進めた。
「この壁画、マークがあるって聞いてます?」
「あ〜・・・あぁ、あれね。ニュースで言ってた」
「あれ、ニュースだと解像度悪くて分かりにくいですけど・・・・これ、唯子がとってきた写真です」
「どれ・・・・っと」
ちょうどいいタイミングでマシンが止まり、そこから降りてダンベル等を片づけるショウ。
そして翼刀の見せてくる写真を見ると、そのマークにはどうにも見覚えがあった。
「これ・・・・」
「ね?」
「・・・・うん、面白いな」
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「ってことでこれがその画像だ」
「んぇ〜?・・・・お?」
局長室で何枚もの書類に目を通して頭を捻っていた蒔風に、ショウが件の写真を見せる。
変な声を上げて反応する蒔風も、息抜き程度にそれを見ると小首をかしげた。
「これ、似てんな」
「だろ?よく似てる」
二人が似てる、と言うのは壁画につけられたマークだ。
それはデカデカと付けられたものではなく、左下に、まるで画家がサインをかくような場所にポツンとある物だった。
それを見ながら、蒔風が白紙の紙を取り出す。
そして、いつも書類に押すスタンプを取り出して、押し付けた。
そこには「EARTH」のマークがべったりと着き、二人は写真とそれを見比べる。
「まぁ・・・・似てるっつっても「言われてみればそうかもね」程度だけどなぁ」
「でも言われてしまえば似てるとしかいいようないだ
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