第六章 Perfect Breaker
敵の狙いは―――
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撃波が円形に吹き荒れるも、その土煙は晴れない。
「どうした!!爆発はだいじょうぶなのか!?」
『わ、私は何とか衝撃波張って大丈夫だけど・・・この人・・・!!』
あの爆発の中。
観鈴は一気に衝撃波を背面に打ち込み、それを以って爆発の勢いと相殺して難を逃れた。
だが、この目の前の男は違う。
この男は、あの中の吹き荒れる爆風、熱風、紅蓮、土砂を
全て見切って回避していたのだ――――!!!
『この人、ここの人じゃないよ!!!』
「なに!?」
『往人さん!!あっちの人に行って、この人の確認してもらって!!』
「よ、よし!!待ってろよ!!」
そうして、往人がカメラマンに叫ぶ。
この戦興行の様子を、様々な場所に放映しているカメラだ。
さっきまで観鈴の相手をしていた男の顔をアップにし、フロニャルド側に問いかける。
「この男はどこの所属だ!?」
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「どらぁ!!」
「キャァッ!?」
「・・・!!」
剛腕を振るう男の攻撃を、紙一重で回避するヴィヴィオ。
その脇を、長門がいつにもなく真剣な表情でつかみかかって行った。
その襟をつかみ、地面に二、三度叩きつけてから蹴りを放つ。
しかし、男はそれをノーダメージで潜り抜けた。
受け身を取って
力を込めて、身体を丸め
逆に力を抜いて、衝撃を流して
そのいずれの方法でも、なく
この男は、叩きつけられるなら同等の威力の拳を地面に叩きつけ、その威力を完全に殺していたのだ――――
そして、最後の蹴りは
「!!!」
「ハッ!!」
長門の蹴りに合わせ、同時に男の蹴りも放たれた。
その衝撃は地面を奔って円形に地面を爆ぜさせ、その一瞬の後に
「ゼッッ!!」
ドンッッッ!!!
長門の足を粉砕し、地面の上を四回ほど撥ねさせながら吹き飛ばしたのだ。
「有希!!!」
「長門!!」
その一撃に、長門は倒れる。
表情こそは無感情なものだが、キョンには心なしか、焦燥が感じ取られた。
「身体の機能が低下・・・・予想以上の力」
「長門さん、大丈夫ですか?」
「・・・・気を付けて」
「え?」
「彼はこの時空の人物ではない」
「ゴライアス!!」
「ゴオォオォォォオオオオオおおおおおお!!!」
呟く長門の向こうで、ゴライアスが雄叫びを上げて男に掴みかかって行った。
それに合わせ、男も掌に唾を吐きかけてからその腕に合わせる。
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