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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
接敵
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と言うことらしい。


「ンじゃま、いざ尋常に・・・・」

「あ・・・・ちょっといいか?」

「なんだ?」


始めるか!!と言い出した男だが、蒔風が止めてしまう。
蒔風は何かに気付いたのか、少し頭を捻る。

そこで男は合点がいったのか、自分の名乗りを始めた。


「ああ、俺はパスティヤージュ飛行部隊、空騎士の―――」

「それダウト」

が、違った。
蒔風が感じているのは、何か足りないよな〜という疑問ではないらしい。


「どうした?まさか怖気づいたわけでもないだろ」

「まあそうなんだけど。あと、俺の発言の意味わかってる?」

「は?」

「ダウトっつったの。お前の肩書に」

「・・・・・・」


腕を組み、そこから指を伸ばして男を指す蒔風。
どうやら蒔風の言っていたことはそっちだったようだ。


『俺はパスティヤージュ飛行部隊、空騎士の』

『それダウト』


どうやら、男は勘違いをしていたらしい。
その発言の内容そのものが、違うと蒔風は指摘する。


「お前、パスティヤージュどころかフロニャルドの人間じゃねーだろ」

「・・・・バレたか」

「・・・・・・・・」

「実はあんたのファンでさ。一回戦ってみたくて潜り込んでみたんだ」


ウソは感じられない。

男は自らの肩を掴み、一気に服を取っ払った。

そこには、いつもの服装だろうか。
普段着の彼が立っていた。


「すげ。そんな着替え初めて見たぞ」

「そうか?よく見るぞ。特撮とかで」


気のない会話。
だが、蒔風は依然として警戒して男を見る。


「今は楽しい戦興行なんだ。俺と手合わせしたいならあとで「EARTH」来い」

「そうはいかない。あんたは俺の相手をするんだ」




「行くぜ翼人」

「っ!!!」


そして、男が駆けてきた。

蒔風の腹部に、いきなり一撃。
だが、その一瞬前に蒔風の拳が肩に命中していた。

威力は殺され、男は肩から吹き飛んで行って地面を転がる。


「ふぅっ・・・・」

「はは・・・すげぇ、流石だな」

だが、男は笑う。

ここはまだフロニャ力の範囲内だ。どれだけの攻撃でも、怪我を負うことはない。
しかし、それならそれでやり方はいくらでもあるという物だ。


「肩外れちまったよ」

ブラン、と男の左肩が垂れさがる。
そう。怪我はしなくても、骨を外すことは出来るのだ。

手段はいくらかある。

「お前、まだなんか隠してるよな」

「容赦なしかよ。ほんとに調子乗った一般人だったらどうするんだ」

「ってことは、お前はそうじゃないってことだな?
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