暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1817話
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かりはあの騎士のシャドウとの戦いで力を使い果たしたのだろう。
 精も根も尽き果てたと、そんな感じで。

「本来なら、今日は腕慣らし的な意味でタルタロスに来たんだけどな。殆ど意味がなかったか」
「まさか、14階に小ボスがいるとは思わなかったからな」

 荒垣の言葉に、俺とゆかりが揃って頷く。
 実際、これは完全に予想外だった。
 それでも、出てきたのが騎士のシャドウでよかったと言うべきだろう。
 ……もしあの死神がいきなり出てきたりしようものなら、色々と厄介な事になっていたのは間違いない。
 俺だけであれば、あの死神と渡り合える……いや、勝つだけの自信はある。
 だが、ゆかりと荒垣の2人を守りながら戦うとなると、それはかなり難しいだろう。

「とにかく、戻るとするか。今日はゆっくりと休んで、ゆかりの体調が元に戻るまでもう数日はタルタロスの攻略を控えるとしよう」
「そんなっ! 私は今日休めば大丈夫よ!」

 ゆかりが反射的にそう告げるが、それが強がりだというのは見れば分かる。
 そもそもの話、ゆかりはようやく動ける――という表現はちょっと大袈裟だが――ようになったのが、今日なのだ。
 そしてタルタロスにやって来たその日に、いきなり小ボスと遭遇したのだから、当然のように体力は消耗している筈だった。

「いいから、無理を言うな。今のお前は自分では理解出来ないかもしれないが、相当消耗している。とにかく、何日かは様子を見た方がいい」
「だろうな。俺もアルマーの意見に賛成だ」

 荒垣までもが俺の意見に賛成し、結局ゆかりは俺の意見を呑むのだった。
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