ペルソナ3
1817話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
先に宝箱を見つける。
小ボスが出てくる階層は俺の予想とは外れたが、それでも小ボスのいる階に宝箱があるというのは、正解なのだろう。
これまでの経験から、恐らく罠はないだろうと判断しながら宝箱を開く。
すると、宝箱の中に入っていたのは……
瓶に入った液体と……香炉?
「どちらもかなりの魔力を秘めているのは、間違いないらしいけど……」
瓶に入ってる液体は、飲み物……なのか?
当然ながら、この瓶に入った飲み物と香炉と思しき物の効果は分からない。
取りあえず飲み物の方は、これまでのパターンから考えると敵に使うではなくこっちが使うべき物だろう。
具体的に、これがどんな効能を持っているのかは分からないが。
こっちの香炉は……この飲み物と一緒に出てきた事を考えれば、恐らく敵にではなく味方に使う奴だろう。
もっとも、それは実際に使ってみないと何とも言えないが。
ともあれ、その2つを空間倉庫に収納し、ついでに15階に続く階段とターミナルの位置を確認してから、先程戦闘のあった場所に戻る。
そうして戻ってきてみれば、そこではある程度回復したのか、息が整えられたゆかりの姿と、少し離れた場所で周囲の様子を警戒している荒垣の姿があった。
「あ、もう戻ってきたの?」
俺の姿を見たゆかりが、そう声を掛けてくる。
「ああ。宝箱とターミナルと階段、全部見つけてきたぞ。今までの小ボスの部屋と同じく、この階層もかなり狭かったから見つけるのは難しくなかった」
「へぇ……それで、宝箱には何が入ってたの?」
「これだ。……例によって、当然のように使い道が分からないけどな」
瓶に入った液体と香炉を取り出し、ゆかりに見せる。
荒垣も宝箱の中に何が入っていたのかが気になるのか、周囲の様子を警戒しながらこっちに何度か視線を向けていた。
……見たいなら、素直に見ればいいと思うんだけどな。
ともあれ、当然のようにゆかりは俺が空間倉庫から出したその2つを見て、残念そうに口を開く。
「また使い道が分からない奴なの?」
「そうなるな。……ただ、こうして見た感じでは、この瓶に入ってるのは飲み物で、そう考えれば回復とか状態異常の回復とかをする奴に見える」
「……そうか? 敵に掛ける毒とか、そういう可能性もあると思うんだが」
荒垣の言葉に、改めて視線を瓶に向ける。
まぁ、こうして見る限りでは、特に中身が分かる訳ではない。
実際にどのような効果を持つのか調べるには、使ってみるのが一番いいんだが……宝玉輪の時のように、無駄に使ってしまうのは出来れば避けたい。
かといって、今の俺達にこの液体と香炉を調べるだけの技術や設備がある訳でもないし。
……やっぱり桐条グループに頼れないというのは痛いな。
眞
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ