暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる・外伝
サラトガ救出作戦〜下準備〜
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。そんな事を考えながら、俺は煙草に火を点けた。本来なら禁煙だが、高い金払ってチャーターしたんだ、これくらいの我が儘は許されるだろ?




『そろそろ作戦地域上空です、降下準備を!』

 輸送機と共に貸し出された米軍のパイロットから、そんな呼び掛けが入る。一気に格納庫内は騒がしくなり、それぞれがパラシュート付きのバックパックを装着してハーネスの具合などを互いに確かめている。俺もバックパックを背負ってハーネスを締めると、青葉のバックパックと自分のバックパックをハーネスで繋いだ。

「あのー、司令?何してるんです?」

「だから言ったろ?俺はお前のボディーガードも兼ねてっから。一緒の所に降りなきゃ意味無いだろ」

 落下傘降下の難しい所は、狙った所に降りられない可能性もある所だ。まぁ単独で暴れつつ合流を目指せばいい話だから、そこまで悩む事でも無いんだが。しかし記録係兼俺の荷物持ちである青葉は傍らに置いとかないとまずい。だからこそハーネスで身体を繋いで、一緒に降りる訳だな。

「よし、ハッチ開け!」

『了解、ハッチ開きます!』

 操縦席に内線でハッチの解放を指示。それと同時にゴウゴウと音を立てて空気の流れる音が聞こえてくる。眼下にはうっすらと雲があり、その下には目標の島が見える。上空6000m……スカイダイビングとしては平均より高いが、ヘイロー降下には及ばない高度だ。落下傘降下の訓練はウチの連中一通りはやってあるからな、操作などに心配は無い。

「さてと、鳥になりに行くぜ!」

 そう言って俺が真っ先に飛び出す。続けて後続も航空機のハッチから続々と飛び出して来る。対空砲火が無い所を見れば的に察知された可能性は低い、ひとまず奇襲は成功ってトコか。しかし想定外が1つ。

「いぃぃぃぃぃぃやあぁぁぁぁぁぁ!」

 一緒に飛んだ青葉が苦手らしく、無茶苦茶煩い事だ。
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