第八幕その七
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「いいわ」
「いや、そういう訳にはいかないよ」
こう返した象でした。
「お礼をするのもオズの国の決まりじゃない」
「それでなのね」
「うん、お礼にね」
それでというのです。
「美味しい果物が沢山実る森を案内させてもらうよ」
「果物ね」
「うん、バナナもメロンもマンゴーも実るね」
「南国の果物ね」
「色々な果物がいつも沢山実っている森なんだ」
にこにことしてです、象はジュリアにお話します。
「そこに案内させてもらうよ」
「それがお礼なのね」
「僕のね、それにね」
さらにお話する象でした。
「その近くに温泉もあるからね」
「温泉もなの」
「そこも楽しんだらどうかな」
「温泉ね」
温泉と聞いてです、ジュリアはその目を輝かせました。
「それはいいわね」
「あっ、ジュリアさん温泉好きなんだ」
「お風呂自体が好きよ」
温泉に限らずです、ジュリアのその目はにこにことしています。
「水泳と一緒に毎日楽しんでるわ」
「それじゃあ丁度いいかな」
「そちらもね」
「じゃあついて来て」
象はジュリア達に穏やかな声で言いました。
「今から案内させてもらうよ」
「ええ、それじゃあね」
ジュリアが皆を代表してにこりとして応えてです。
象は皆をその森に案内しました、ここで象はお別れをして森の中に向かいました。森の中で心ゆくまで果物を食べると言ってです。
皆は森の入口の方でバナナやメロン、マンゴーやパパイアといった南国の果物を食べました。そのうえで。
温泉にも入りました、皆水着を着て入りましたがジュリアはその中で天国に行った様な顔でこんなことを言いました。
「いやあ、いいわね」
「いいお湯ですね」
「そうね」
ジュリアは神宝に笑顔で応えました。
「ここの温泉も」
「はい、じゃあ後で身体も洗って奇麗にして」
「それからも入ってね」
そしてというのです。
「楽しみましょう」
「温泉を」
「しかもこの温泉には水風呂もあるから」
ジュリアはその水風呂の方にお顔を向けて言うのでした。
「あそこで身体を冷やしてね」
「またお湯に入るんですね」
「そうしましょう」
「あったまって冷やしてまたですね」
「あったまるのよ」
そうしようというのです。
「お風呂はこうして楽しむのもいいのよ」
「あったまって冷やしてですか」
「またあったまるのもね。こうすればね」
ジュリアはさらにお話しました。
「身体の疲れも取れるっていうわ」
「うん、そうだよ」
その通りだとです、モジャボロも答えます。その外では森の時と同じくかかしと木樵、ジャックが三人でお喋りを楽しんでいます。
「もう身体が疲れていてもね」
「すっかり取れるのね」
「そうだよ、だからね」
そ
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