第4章:日常と非日常
閑話10「中学校生活」
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同意したので、問題はない。
「……………」
「………」
…まぁ、もちろん、そんな事になれば嫉妬だって起こる。
幸い、同じ学校だった奴らはそつなくこなす僕らに慣れたのか、何も言わない(むしろ司に対する尊敬度が上がった)が、そうではない人は妬みや僻みを言ってきた。
今だってそういう視線をひしひしと感じる。
「(…面倒ごとにならなきゃいいが…)」
別に魔法とかが関わる訳ではないから、そこまで心配はしていない。
でも、だからといって人間関係が拗れるのはなぁ…。
「おい、あんまり調子乗ってるんじゃねぇぞ?」
…はい、案の定厄介ごとになりました。
あれから数週間後の放課後、下駄箱を見ればそこには呼び出しの手紙。
そして校舎裏に来てみれば数人の男子生徒…と。…ありがちだな。
「少し優秀でテスタロッサ先輩に気に入られているからって、“自分は優等生です”ってか?ふざけんじゃねぇ」
「……被害妄想かよ」
うん。呆れる。単純って言うか、薄っぺらいって言うか…。
転生者以外でこういう“現実にいるのか?”って奴らいるんだな。
「うるせぇ!てめぇのすました顔を見るだけでもイラつく!おい!」
「恨むんなら、変に目立った自分を恨むんだな!」
集まっている男子の内、二人は弓道部の奴だ。
他は違う部活の奴…多分、二人の友人か何かだろう。
まぁ、こんな事に協力する奴らだ。碌な奴らではないだろう。
…と言うか、まだ入学して二か月も経ってないのにこんな事していいのかよ。
「おい、こんな所で何やってんだ?部活始まるぞ?」
「あ、聡」
「あ?なんで優輝がそこに……」
すると、声を聞いてか聡が校舎の角から顔を出してきた。
どうやら部活が始まるにも関わらずここに来ている連中を呼びに来たのだろう。
となると、こいつらは陸上部の奴らなのか…。どうでもいいが。
ちなみに、僕は他の弓道部員に呼び出されて遅れる事を伝えている。
なぜ司ではないかと言うと…司も呼び出されたのだ。しかも女子に。
「……あー、一応言っておくが、何やってもお前らの自業自得だからな」
「巻き込まれたくないからって丸投げするなよ」
一目見て状況を理解したのか、聡は引っ込んだ。
まぁ、同じ小学校から上がった奴は皆あんな感じで大丈夫だと丸投げしてくる。
何気に僕や司の万能っぷりがいつの間にか広がっていたようで…。
「はっ、お友達に見捨てられたな!ざまぁみろ!」
「(違うんだよなぁ…)」
それを別方向に勘違いしたらしく、囲ってる連中がさらに調子に乗る。
……さて、聡が先生を呼びに行ってくれてるだろうし、軽く伸すか。
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