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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十七話 伝授
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ナムが強引に押し込んでくる。

ピシッ!

その圧力に耐えかねて、バリアに亀裂が走る。

「やべ!」

アスカはすぐにバックステップでその場を去る。

ほぼ同時にレヴァンティンを振り抜くシグナム。

立ち退くのがあと一呼吸遅れていたら、一撃を喰らっていたかもしれない。

乱れた呼吸を必死に整えるアスカ。

(状況を待つって訳にもいかないな……ダメージ覚悟で仕掛けるか!)

シグナム相手に長期戦は不利と悟る。

だからと言って、短期決戦に出るには不確定要素が多すぎた。

「でもやるしかねぇ!カードリッジロード!」

アスカはカードリッジを一発消費する、

「このタイミングでか、やってみろ」

(紫電一閃は使うまい。アレはアスカには重すぎるだろう)

レヴァンティンを再び正眼に構えたシグナムがアスカを見据える。

「一度はうまく行ったんだ。できるさ」

アスカは自分に言い聞かせて、ラピッドガーディアンを下段に構えた。

「……」「……」

お互いに睨み合うアスカとシグナム。ピリピリとした空気が漂う。

(隙は無い。なら作る!)

アスカが動いた!

「ソニックムーブ!」

「むっ?」

眼前からアスカが消える。それと同時にシグナムの背後に気配が現れた!

「甘い……なに!」

振り向きざまレヴァンティンで切りつけたシグナムだったが、手応えがない。

シグナムが切りつけた物は、立体映像の出来損ないのような揺らぐ影だった。

「あれは、フェイクシルエット!?」

ティアナは、それが以前に自分がアスカに教えた幻術だと分かった。

まだまだ未熟な魔法だったが、シグナムに一瞬の隙を作らせるのには充分だった。

「これで!」

左側面からアスカが迫る!

「!」

アスカの仕掛けと、シグナムの反応が同時に作動した。

「インパルスソード!」

間合いを詰めたアスカが双剣の先からナイフよりも長い魔法刃、インパルスソードでシグナムに切りかかる。

シグナムはそれを騎士甲冑で受け止めた。

ダメージに目をくれず、レヴァンティンを下段に薙払う。

「ぐっ!?」

激痛がアスカの右足を走る。

レヴァンティンがアスカの右足を切り裂いたのだ。

同士討ち。

だが、シグナムへのダメージは騎士甲冑に傷がついた程度だ。

それに引き替え、アスカのダメージは深刻だった。

レヴァンティンが切り裂いた右足からは、血がしたたり落ちている。

辛うじて動脈は外れているが、機動力が失われた。

「こりゃ、やべぇな」

痛みが、アスカに動けない事を教えた。

「手持ちのカードは全て使い切ったか?」

動け
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