ペルソナ3
1815話
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ここではまだ物理法則が仕事をしていたらしい。
いやまぁ、物理法則仕事しろとか、俺に言われたくはないだろうが。
もし物理法則に意思があったとすれば、絶対に俺に突っ込みを入れるだろう。
そもそも、俺に物理法則は殆ど役に立っていないのだから。
「イオ、ガル!」
そののけぞったゾンビのシャドウに向かい、再びゆかりはガルを使う。
ガルを受けたゾンビのシャドウは、吹き飛んでタルタロスの壁にぶつかる。
「イオ!」
そしてガルを放って消えたイオを再度召喚したゆかりは、今度はガルを使うのではなく……そのまま突っ込ませる。
なるほど、今のガルは最初から敵にダメージを与えるのではなく、吹き飛ばして壁にぶつけるのが狙いだったのか。
そして真っ直ぐに突っ込んでいったイオは、その巨体――牛の頭蓋骨――でゾンビのシャドウにぶつかり、壁との間に挟む。
普通であれば、ゾンビのシャドウはただ吹き飛ばされていただろう。
だが、すぐ後ろに壁がある事により、そのような真似は出来ず……衝撃を逃がす事が出来ないまま、ゾンビのシャドウは体力の限界を超えたのか、そのまま消えていく。
「……ガルを使うより、シャドウで直接攻撃をした方が強いよな」
「ああ」
今の戦闘を見ていた俺の言葉に、いつの間にか近くまで来ていた荒垣が同意する。
「イオの重さを考えれば、突進は相当の攻撃力を持つのは、今までのやり取りを見れば明らかだし」
「……ちょっと、アクセル。今、私の事を重いとか言わなかった?」
俺と荒垣の言葉を聞いていたゆかりが、こちらに鋭い視線を向けてくる。
「いや、別にゆかりの事じゃなくて、ゆかりのペルソナの事だから」
「……ふーん」
俺の言葉でこちらに向けられる視線の鋭さはなくなったが、それでもまた若干不満そうな様子はある。
うん、色々とゆかりにとっては面白くない一言だったのだろう。
もっとも、俺の目から見てゆかりは重い……太っているようには見えない。
だが、女は俺が……いや、男が何を言っても、何故か今の自分に不満を持つという事が多い。
そういう意味では、レモンのように俺の恋人達はその辺をあまり心配していなかった。
……そもそも、毎日のようにエヴァと戦闘訓練をしているんだから、相応に食べないと太るどころか痩せていく一方なのだ。
普通の女にとっては、いくら食べても太らないというのは羨ましい環境だろう。
もっとも、エヴァとの戦闘訓練をするという前提がある以上、普通の女にはどうしようもないだろうが。やっても、即座に挫折する可能性の方が高い。
シャドウミラーに所属している上で得られる理由の1つだな。
意図して太ろうとしない限り、基本的に太るのが難しいというのは。
ただ、それはあ
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