736部分:第五十九話 張勲、袁術と郭嘉を取り合うのことその七
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第五十九話 張勲、袁術と郭嘉を取り合うのことその七
「その黄巾賊は戦を知らない人が殆どの言うならば烏合の衆ですね」
「そんな人達がずっと集まっていてしかも増えている理由は」
「歌って聞いていますけれど」
「そうですね」
「ええ、そうよ」
曹操がその通りだとだ。二人の問いに答えた。
「あの三姉妹、ここでも歌ってね」
「それで人をどんどん引き寄せている」
「そうなんですね」
「厄介なことにね」
また二人に話した。
「だから数は無視できないのよ」
「それだったら。雛里ちゃん」
「そうよね、朱里ちゃん」
二人は顔を見合わせて言い合った。
「歌には歌で」
「それができるわよね」
「うん、それじゃあ」
「それでいこう」
こう二人で話してから。曹操に顔を戻してこう言うのだった。
「あの、曹操さん」
「考えがあるんですけれど」
「何かしら」
曹操も二人の話を聞く。
「策を閃いたみたいね」
「はい、実は」
「戦わなくて済むかも知れません」
「えっ、どういうこと!?」
それを聞いてだ。驚いたのは荀ケだった。
「戦わずに済むって」
「ですから。三姉妹は歌を歌って人を集めていますよね」
「それならこっちもです」
これが二人のその策だった。
「歌を歌ってそれで」
「彼等を解散させましょう」
「そんなことできる筈ないじゃない」
荀ケは二人のその考えを否定した。
「あの三人は歌だけじゃなくて妖術と宝貝も使ってるんだから」
「それってそんなに凄い妖術でしょうか」
「私達の見た限りですと」
二人は三姉妹と会った時のことを思い出して話す。その妖術や宝貝はというとだった。
「あまり大した術じゃないですよね」
「三人が歌を広める為だけの」
「それで人を引き付ける」
「それ位だと思いますけれど」
「それなら対抗できるっていうのね」
曹操は二人のその話を聞いていた。そのうえでの言葉だ。
「私達にも」
「はい、そうです」
「できると思います」
「向こうが妖術と宝貝なら」
今度は曹操が考えてだ。そうして言うのだった。
「こちらはね」
「どうしますか、それで」
「華琳様、お考えが」
「ええ、あるわ」
曹操は今度は曹洪と曹仁に述べた。四天王はここでも全員彼女と行動を共にしている。
「からくりよ」
「からくりですか」
「今度は」
「ええ、それを使うわ」
また二人に話した。
「ここはね」
「ほなここは」
李典が早速楽しそうな声を出してきた。
「うちの出番やな」
「そうよ。真桜御願いできるわね」
「はい、わかってます」
李典はその明るい声で曹操に応える。
「ほな早速」
「とびきりのものを頼むわね」
曹操も笑顔で李典に話す。
「あの三姉
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