第90話 腕
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地爆天星!
業火に包まれている白ゼツの周囲に黒い核が出現すると強大な引力が発生し、修羅道の超業火砲ごと白ゼツを飲み込んで上へ上へと修復された高速道路を引っぺがすようにして上がっていく。
「悪いですが......限界まで押し潰します」
更に黒い波動を飛ばして引力を強くしていく天道。
******
しかし......
巨大な岩石の塊の上からはまだ白く光る線が伸びており、それは学園都市で意識を失っている人々へと繋がっていた。
「......!?」
「?......!」
一斉に身体をのたうち回らせて声にならない叫びをあげて人一人の力では押さえ込めない勢いて暴れ出していく。
「あっ......ぐ......?!」
それも白ゼツに敗れた白井も例外ではなく、縛られたベッドから転げ落ちる勢いで身体が強張りベッドサイドに脚を叩きつけている。
「し、白井さん!どうしたんですか!?しっか、しっかりしてください!!」
側で世話をしていた初春は普段の凛としたジャッジメントの先輩とは程遠く、まるで獰猛な野生生物を相手しているような感覚に陥る。
必死に暴れる白井を大人しくさせようと腕を抑えているが、固定していたベルトが外れて抑えていた初春に白井の無自覚の拳が振り下ろされていく。
「......え......?」
殴られる衝撃に初春はバランスを崩して床に倒れ込むがサソリから渡された砂がフワフワと浮かび上がり、初春を守る。
そのまま砂が暴れている白井の上に来ると暴れていた白井はまるで鎮静剤を打たれたかのように平静さを取り戻してゆっくりと横になっていく。
「??」
初春が起き上がると斜めに姿勢を崩した白井の額に人形の左腕が乗っており、ゆっくりと枕元に転がっていく。
その様子はまるで親が病気の子を優しく介抱する手のようにも見えた。
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