第90話 腕
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
一人殺されてムザムザ逃げるなんて臆病も良いところだね
「修羅道を殺したと思ったのなら間違いですよ......この程度で倒される輩ではない」
餓鬼道が天道を抱えたまま飛び上がり、街灯の球体部に着地をし、ギロリと輪廻眼で見定める。
「サンキューな天道」
爆風の中から異形な姿へと変貌した修羅道の影が出現し、揺らめく火災を計6本の腕で払い除けると紫線が加速して脚を組み替えながら三重のパンチを弾丸のように打ち出した。
「三連主砲!」
「ぐがっ!?」
修羅道の両側には怒りと悲しみを模した顔が映し出されて、それぞれが腕を生やしており戦闘の神『阿修羅』のような風貌となっている。
通常の三倍の威力を走らせた拳の衝撃はチャクラで操り時間差で白ゼツの身体に襲い掛かり加重が増すごとに周りの空気ごと圧縮される。
「ワイヤーセレクト......親に捨てられたゴミクズのような俺達への悪口なら一発殴って許してやるが......先生の悪口ならゼッテー許さねぇ!三倍だろうがな!」
ガチャンと腰椎部分が迫り出して束になったワイヤーが飛び出すと一斉に吹き飛ばされた白ゼツを追跡して四肢に巻き付いた。
「っ!?」
すると伸びていたワイヤーがピタリと止まり修羅道へと巻き上げていく。
「生意気だね......」
レーザーを放とうと自由があまり効かない腕を上げて狙いを定めようとするが。
ズシン......!
「!?」
最後の一撃の余波が白ゼツの身体を激しく揺らして脳天からひっくり返させる。
その間に修羅道は、両脚を地面に突き刺すと三本の右腕はカチャカチャと噛み合わせを変えて腕の半分を覆う砲台を出現させた。
「エネルギー充填......30%......64%......87%、98%」
反動を抑止するためと姿勢保持の為に補助ジェットを点火し、人工的に真っ赤に光るチャクラを砲台に溜め始めた。
白ゼツが気付いて身体の自由を獲得しようともがくが既に限界まで溜まりきったようで空気が張り詰めていく。
「地獄の炎で焼かれやがれ!超業火砲(バルク)!!」
一瞬だけ砲台から出るとあまりの高音に周囲の空気からバチバチと電撃を帯びていき、真っ赤な焔が一直線に放たれる。
「ぐっ!?がああああああああああああああああああああああああー!?!」
ワイヤーで固定されたまま修羅道最大出力の技を喰らった白ゼツの身体を貫いていき真っ赤な閃光に包まれていった。
それを見ていていた天道は餓鬼道に指示を飛ばした。
「影響が出ないように修羅道のバルク余波を吸収してください」
「分かった」
餓鬼道が飛び降りてチャクラを吸収していくのを確認すると天道は印を結び出した。
輪廻眼を使い正確に白ゼツの場所を見定めると両手を合わせて神に祈るようなポーズをする。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ