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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第90話 腕
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みたいねぇ。やっぱり厄介よね電磁バリア」
「ってかアンタ食蜂!?何してんのよ?」
「別にぃ。ララに言われた通りの潜入捜査。丁度良かったわぁ、この先電子ロックで開かない所があって困っていたのよ」
「は、はい?」
ニコリと上品そうに踵を返すと御坂の腕を掴んでペース等御構い無しに出入り口へと誘導していく。
「さあさあ、いくわよぉ〜。お.ね.え.さ.ま」
「んなっ!?言うな虫酸が走る!」
「可愛い妹の頼みよぉ〜」
「アンタなんか妹にした覚えないわ!」

豪華な扉が閉まる音がすると部屋のテーブルの上に置き去りにされた巻物が僅かな隙間風ではためいているとボンッ!と煙が出て、「腕」という文字は消失しカラクリ人形のような無機質な右腕が出現し、強張るように幽かに動き出そうとしていた。

******

白く光るピアノ線のような無数の糸を頭から出して、神々しくニタニタと笑う白ゼツ。
「......理論通りだね」
「??」
訝る天道達を尻目に白ゼツは身体から溢れ出てくる力に興奮しながら身体全体で笑いを享受しているようだ。
「あははは〜。これが仮想人柱力だ。木山で実験しておいて正解だね......もっと欲しくなる」
やたらと長い舌を出しながら真っ赤に眼を光らせる。

「舐めやがって!」
修羅道が腕を振り上げると皮膚がズレて中から細長い弾頭のミサイルが光り、照準が全て白ゼツに狙いを定める。
「ファイア!」
一斉に角度を決めると煙を上げながら発射していくが白ゼツは高速で印を結ぶと
「クク、テレポート」
着弾して大爆発をするが白ゼツは空間移動を行い、ミサイルを発射し終わり予備動作をしていない修羅道の腹部を回し蹴りをした。
「ぐっ!?」
「それっ!」
腹部を蹴られた事により胃の内部にあった空気が圧縮されて口から吐き出されるが、白ゼツは逃さずに口の中にアルミ缶を押し込んだ。
「......!?」
「グラビトン」
アルミ缶の中心が歪み出して高エネルギーが高まり、修羅道の上半身を焼き尽くすように爆発した。
一瞬の閃光の後に周囲を巻き込む爆風に一仕事終えた白ゼツが手を叩きながら埃を払う。

「君達さ〜。オリジナルよりも弱いね。正統な継承者ではないにしろもう少しヤルかと思っていたけどね。あー、木山の教え子だから頭の出来は知れたものか。師匠が愚かなら弟子もまた愚かだしね」
「......」
天道はズレたカチューシャを正すと隣に居る餓鬼道と顔を合わせた。
餓鬼道は組んでいた腕を解くと橙色の鎧を揺らしながら天道を抱えて肩に乗せた。

「おやおや?ひょっとして逃げるのかな?意気地がないな〜」
「貴様は救いようのない馬鹿だ。私らの前で言ってはいけない言葉を並べての悪辣な態度......吐き気がする」
「言うだけなら容易いよね。
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