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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0154話『天霧の夜の出会い』
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名さんが提督に甘えたいのを察したので、

「提督? 榛名さんをもっと甘えさせたらどうですか?」
「そうだな。榛名、今度はもっと甘えてもいいんだぞ?」
《うー……提督も天霧さんも私の気持ちを知った上でそんな意地悪を言うんですからぁ……私だって触れられるものならもっと提督と触れ合いたいですのに……》
「本音が出たな」
「ですね」

それであたしと提督は少し意地悪い笑みを浮かべているのだろう、榛名さんはそれで《もう知りません!》と言ってそっぽを向いてしまった。
その後はなんとか提督が榛名さんの機嫌を治しているのを見ていて思った。

(あたしはこの鎮守府に来れたのはよかったのかもしれない……。他の鎮守府にもそれはあたしと同型の天霧は配属されているだろうけど、それでもどこか軍隊然みたいな関係じゃなくて家族との接し方みたいな関係なんだよなこの提督達は……。だからか自然と身構えなくても済んでいる。だから綾波姉達とも普通の姉妹のようにやり取りができる。だから……)

「提督、あたしを深海棲艦の手から狭霧ともども救ってくれてありがとうな」
「どうしたいきなり?」
「いや、改めて言っておこうと思ってな」
「そうか……」

それであたしは少し機嫌がよくなったので、

「提督と改めて話せてよかったよ。それじゃもう遅いからもう眠るとするわ」
「ああ、お休み」
《お休みなさい、天霧さん》
「おう。提督も早く眠れよ」

それで提督達とは別れてあたしは部屋に戻っていったのだけどそこで狭霧が起きていたのか少し笑みを浮かべて待っていた。

「天霧さん、おかえりなさい」
「ああ。でもなんで狭霧が……」
「うん。お庭での話を私も聞いちゃってね」
「あ……まさかついてきていたのか?」
「うん、ごめんなさい……ねぇ天霧さん?」
「なんだ?」
「優しい提督達と一緒に頑張っていこうね……」
「そうだな。頑張っていこう」

それであたしは狭霧や鎮守府のみんなとともにこれからも頑張っていこうと誓った。



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