異説外伝『知られざる異次元体』
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ハの対応は的確で迅速だった。
(異次元体の次元咆哮にも指向性圧力が働いているはず……ならば!!!)
僅かな隙間さえ分かってしまえば、そこを潜り抜けてしまえばいい。
慣性が極端に働く宇宙で、そんな加速制御ができるのか?
否。
制御しなければならない。
じゃじゃ馬のようなアクセル共を、無理にでも従える!
アクセルが慣性の法則に従っているなら、無視してしまえば問題ない!
「ヴァリアブルアクセル!!!」
キン!
キン!
キィィィン!!
鋭角に、それでいて真逆に、時折急加速を加えてカズハは反射するレーザーの如く加速移動を行っている!
加速制御スキル、ヴァリアブルアクセル。
針の穴を通すような正確さで、カズハは咆哮の隙間を潜り抜けていく!
無数に差し迫まる咆哮も、カズハの超光速アクセルにかすりもしない!
ノヴァにとっても、人類にとっても、別次元の生命体にとっても忌むべき存在。
知られざる異次元体、その名は覇界王。
カインが、アベルが、ソムニウムが、マリアが人類に警告せし存在。
一人の科学者は、無秩序に多元世界を荒らす性質を鑑みて、それを「癌細胞カンケル」と呼んだ。
そして……唯一無二の完全なる存在。
多生命体との共存を望まず、先天的行動で食い散らかす無法者の異次元体。
そんな存在に、カズハは戦わなければならない。
――グオオオオオ!!!――
異次元体の両腕から、宇宙空間ならではの衝撃波、ソニックウエーブが放たれる!
「ソニックウエーブ!?」
数えきれない程の衝撃波を猛乱打し、空間を埋め尽くすほどの牙刃がカズハを襲う!
超新星爆発、スーパーノヴァという言葉があれば、このような光景を言うのかもしれない。
ザ・パワーを、爆炎を纏った衝撃波が立て続けに迫りくる!
(並みのボルトウエポンでは返ってダメージを受けてしまう!)
異次元体の猛攻を相殺しようと、数少ない切り札をさらけ出す。
攻撃強化のアサルト系スキル。
多段攻撃のダブルアサルト。
追加攻撃のプラズマアサルト。
武装強化のエーテルアサルト。
「輝け!!雷刃!!」
カズハもまた、自身の聖剣から光の衝撃波を生み出した!
両腕のボルトウエポンによるダブルソニックウエーブ!
一振りの聖なる浄化の刃と混沌なる爆炎の刃が激突する!
ズガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!
衝撃波同士が交差する刹那、まさしく超新星爆発が生まれる!
瞬間、二撃目の衝撃波も同様に衝突!
束の間、三撃目がカズハに食らいつく!
異次元体の攻撃動作に追いつくため、カズハも必死に対抗する!
多段攻撃の三撃目は……これしかない!
「砕け!!閃光!!」
衝撃波には震動波で対抗!
両腕に高めた聖痕エネルギーを直接
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