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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十七話 傀儡皇女を即位させます。
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が蠢動しているというのにのんびりとしたものだな。」
「はいはい、そうでしょうとも。」
ロイエンタールの皮肉にすっかり慣れっこになっているティアナは軽く受け流した。
「こんな時だからよ。平和な時代の到来を待っていたならば、いつまでたっても結婚なんてできやしないわよ。まぁ・・・いつまでたっても、は言い過ぎたわね。」
二人の微妙な表情を見たティアナは語尾を訂正した。
「ま、とにかく二人とも出席してくれるでしょ?ブラウンシュヴァイクの陽動なんて結婚式が終わるまでは放っておきなさいよ。」
何気ない一言だったが、二人は軽く顔色を変えていた。
「お前も知っていたのか?」
「何が?」
「あなたは今『陽動』だと言ったが。」
あぁ、とティアナは声を上げた。
「フォーゲル、エルラッハ、シュターデン、そしてブリュッヘルにゼークト、共通項はラインハルトを憎んでいること、そうでしょう?」
だとすればブラウンシュヴァイク側につくことは想定内のはずよ、とティアナは言葉を続ける。
「分派したように見せて実は分派していない、と私は思っているわ。」
「果たしてそうかな?」
ロイエンタールが皮肉交じりの笑みを浮かべた。
「な、何よ?何か間違ってる?」
「お前が間違っているか否かは奴らに話を聞き出せばすぐにわかる。」
ロイエンタールはワイングラスを置いた。
「だが、一つだけ補足するとするならば、我々の敵はブラウンシュヴァイクだけとは限らんのだぞ。」
ヘテロクロミアの瞳は皮肉さを消して真剣そのものの眼差しでティアナを見つめていた。


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