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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十七話 傀儡皇女を即位させます。
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止し、登用試験と昇進によってすべての官を管理する制度ができた。(一部宮廷の官職を除いてであるが。)
 さらに基幹産業を除く国営企業を解体あるいは民間に売却する意向を決定し、経済の自由化を図ろうとする。急速な自由化は弊害を伴うことをラインハルト、そしてローエングラム陣営の転生者たちはよく知っていたのである。
「まずは衣食住制度を整えることが先決で有り、しかる後に教育を施すことだ。帝国はあまりにも民衆をないがしろにしすぎた。」
ラインハルトはヒルダに政務の傍らの小休止の際にそう言ったものである。


 そして、目下ラインハルトの関心はそれにとどまらず、多忙な中にあってブラウンシュヴァイク公とその一党を殲滅すべく、また、対自由惑星同盟における情報収集に余念がなかった。
 対ブラウンシュヴァイク陣営策として、まずは彼らを正式に「賊軍」として認定し、フィオーナ・フォン・エリーセル上級大将を宇宙艦隊司令長官として反乱軍討伐に向けさせることとなった。ラインハルト自身赴きたかったのだが、政務がそうはさせなかったし、もはや政治軍事の枢要にいる以上彼自身が動くことは帝国軍の鼎の軽重を問われることになるとイルーナ、そしてヒルダたちに諭されたためである。

 敵はブラウンシュヴァイク星系に集結しつつある。総計で約8万余隻になるという。そしてラインハルトの戦略により立てこもるべき要塞は軒並みローエングラム陣営が奪取あるいはシステムロックにより使用不能にしており、敵がそちらに赴く可能性は低くなった。仮に敵がそちらに赴こうとすれば各所に配置してある偵察艦隊からすぐに報告が来ることとなっている。

 対ブラウンシュヴァイク遠征軍の総数は10万余隻である。フィオーナの下にはティアナ、キルヒアイス、そしてビッテンフェルトが付く。また、補給艦隊の護衛艦隊としてアイゼナッハが参加することとなるほかに、一人の特筆すべき人物が加わることとなった。

 バイエルン候エーバルトである。

 この人物についてはジェニファーを殺した本人であるため、ローエングラム陣営、特に転生者たちは複雑な感情を抱いていた。まったく平静でいられるわけはないのである。だが、バイエルン候エーバルトもまた近親者を多く戦死させており、それを一言も言わなかったことを知るや否やローエングラム陣営側の気持ちは氷解した。もっとも感情としてはなおわだかまりがあるが、それを敢えて口に出そうとするほどの者はローエングラム陣営にはいなかった。少なくとも今回彼に同行する人間の中には、であるが。
 彼の処遇についてラインハルトの決断は素早かった。中将として麾下の提督の列に加えたのである。

* * * * *
 対ブラウンシュヴァイク遠征軍の派遣に当たっては先にローエングラム元帥府で会議が行われている。
「ブラウン
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