暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
初めての男子会
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ユーリさんって、どうやってシィさんにプロポーズしたの?」
 「ぶふぉっ」

 あれ?

 「え、そんなに動揺することだった?」
 「…………てね…よ…」
 「え?」
 「プロポーズなんてしてねえつってんだよ!」

 はい?

 そんな馬鹿な。 と言うのがまず初めの感想だ。 そもそもそんな事態を想定さえしていなかった。
 顔を真っ赤にして怒鳴るユーリさんの様子に、けれどそれが真実なのだと悟る。

 「え、じゃあユーリさんとシィさんって結婚してないの?? なんで??」
 「むしろなんで結婚してるって思ってたんだよ!」
 「いや、だって、ねえ?」
 「『ねえ?』じゃねえ!」

 予想外すぎる返答に頭が回らない。 いやだって、2人の間に流れる空気感は明らかに明らかで。 相思相愛なのは僕の勘違い、なのか?

 「シィとは幼馴染。 それだけだ」

 ふいとそっぽを向いて言うユーリさんの横顔で合点がいった。 ああ、なるほど、そう言うことか。

 「何かと思ったらヘタれてるだけなんだね。 あんまヘタレてるとそのうち愛想尽かされちゃうよ?」
 「お前が言うな!」
 「僕は結婚してるけど?」
 「うるせえヘタレ!」
 「ヘタレじゃなくて誠実と言ってもらいたいね。 実際に結婚してるわけだし?」
 「あれはあいつが押し切っただけだろうが!」
 「プロポーズはされた側だけどちゃんと結婚してるもんねー。 ユーリさんみたいに日和ってないもんねー」
 「だったらお前、どこまで進んでんだよ!」
 「むぐ……」
 「はっ、ヘタレが」
 「ヘタレじゃないですー。 ただ奥ゆかしいだけですー。 プロポーズもできないヘタレわんこめー」
 「ああいいぜその喧嘩買った」
 「買うの?」
 「買わねえよ!」
 「どっちさ」

 低次元の怒鳴り合い罵り合いだ。 それはもう小学生レベルと言っていい。 でも、それがなんだか無性に楽しくて笑ってしまう。
 なるほど、同性同世代の友達がいたらこんな風だったのかもしれない。

 そんな漠然とした寂寥感に、僕はもう一度笑った。
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