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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
初めての男子会
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スキル……いや、ソードスキルに限らず、抜刀には絶対的な弱点がある。 それはわかる?」
「最初の斬撃の軌道が単一になりやすい。 だろ?」
「うん、それもある。 でももっと深刻な問題もあるんだ。 抜刀術の基本は納刀状態で敵に接近して、抜刀と同時に敵を斬る、だよね。 つまり、そもそも抜刀できなければ攻撃できない」
「あ……」
「ユーリさんの初手はそうやって潰されたでしょ? 柄を押さえられちゃうと抜けないからね。 もちろん、ステータスにモノを言わせて無理矢理抜くことはできるけど、抜くまでにワンテンポ以上の間ができる。 それは、致命的な隙だよ」
「じゃあお前は……俺が初手で抜刀術を使うってわかってたのか?」
「その可能性もある、程度の予想だったけどね。 納刀状態でデュエルを始めたってことは抜刀を使うかもしれない。 だから、あえて挑発してユーリさんが最も得意な攻撃方法を選択するように仕向けたんだ。 《体術》は便利なスキルではあるけど決定力に欠ける。 あの状況でフェイントを使ってくるほど性格は悪くないだろうし、そう言う意味だとやりやすかったね」
「……お前の掌の上で踊らされたってことかよ」
「抜刀系の攻撃はその間合いに敵を入れてからじゃないと振れない。 薙刀の長いリーチは刀剣武器が相手なら絶対のアドバンテージになる。 掌の上で踊らせたわけじゃないけど、そっちの得意な間合いにならないように立ち回ったかな。 ここまでが相性の問題。 カタナと薙刀、僕とユーリさん。 どっちともの相性的に僕の方が有利だった」
そう。 あくまで有利だっただけだ。
実際にはギリギリの立ち回りだったし、そうと悟らせないように振舞っていただけで、僕とユーリさんとの間にそこまで大きな差はない。 一歩間違えれば僕が負けていてもおかしくはなかったのだ。
「で、幻影ってのはどう言う意味だ?」
「リーチの差だよ。 薙刀と双剣はリーチが違いすぎる。 刀身と柄を込みにすれば270cmもある薙刀と90cmに届かない双剣。 その差は、それまでの攻防で染み付いた距離感を容易に狂わせる。 空間識別能力と動体視力、それから戦闘勘が軒並み高いユーリさんだからこそ、その差異は致命傷になった。 距離を詰めることに専心していたのに、今度は距離を詰められる側になる。 そんな状況で全力が発揮できるわけもないでしょ? だから、ユーリさんは薙刀の幻影に惑わされて、双剣の間合いに対応できなかっただけだよ」
「なるほど、な?」
「だから次の機会があったら僕は多分負ける。 だって、相性の問題なんて素のステータスでどうにかなるし、リーチ覚えられたら終わりだから結局はその場凌ぎだもん。 もちろん勝ち筋を全力で探すけど、現状の勝率なら3:7で僕の負けだよ」
あえて言わないけど、抜刀術の
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