暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
人狼と葬者
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った。 今まで浮かべていた感情の読めない薄笑いではなく、年相応の、楽しげな微笑。
「無理矢理謝らされてもなんの意味もないと思うんだけど?」
「だったらお前が素直に謝れよ」
「そうだね……これが終わったら考えてみようかな」
楽しげに笑んで、フォラスは薙刀を地に突き刺した。
初手で完璧に封じたはずの抜刀の構えを見せるユーリに対し、馬鹿にするでもなく全力の警戒を以って当たると決めたのだ。
そして双剣を抜く。 希望と絶望の名を冠するそれらは、フォラスにとってのとっておきだった。
「……ひとつだけ、いいかな?」
「あ?」
「ユーリさんは、どうしてそんなに優しいの?」
「優しくなんかねえよ。 ガキがうじうじ悩んでるのはムカつく。 それだけだ」
「なるほどね。 つまりツンデレさんなわけだ」
「そんなんじゃねえ!」
「照れない照れない」
「てめえ……」
低い声での呪詛を受けてもフォラスはまるで気にしなかった。
「じゃあ始めよっか? これで、終わらせるよ」
「俺が勝って終わりだな」
「僕が勝って終わりだよ」
ユーリがニヤリと笑い、フォラスがクスリと笑った。
そして同時に地を蹴り、2人の間合いがゼロになる。
勝敗を決するファンファーレが鳴り響いた。
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