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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
小規模な諍い
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突き出した。
「ぶいなのだーですよー」
「お疲れさん」
「お疲れー。 って言うか私、巻き込まれるかと思ったんだけど??」
「あはー、ユーリちゃんが引っ張らなくても巻き込まれなかったと思うですよ。 ……多分」
「多分?? ってことはもしかしたら巻き込まれてたってこと??」
「あはー」
「うわなにそれ怖い」
和やかな空気と共にクエストログが更新される。 会話の輪に入っていなかった僕が最初にそれを確認し、シィさんに声を掛けた。
「後は報告だけみたいだね。 結晶でパッと脱出する?」
その提案は首を振られて却下された。 確かに面倒ではあるけど高価な結晶を使うまでもないと言う判断だろう。 僕はそれに従うだけだ。
「じゃあ行こうか。 もうここには用もないしね」
「待てよ」
制止を投げてきたのはユーリさんだった。 アマリは我関せずと言った様子で眠そうに目を擦り、シィさんは少しだけムッとしたような表情をしている。
「お前、本気で放置するつもりかよ?」
何を、はあえて言っていないのだろう。 主語のない言葉は、けれど正確に伝わっている。
「放置って言うと聞こえは悪いけど、こればっかりは外野にとやかく口出しされる謂れはないよ」
「あのなぁ……」
「何? 一体何が不満なの?」
返答は苛立ちの篭った舌打ちだった。
「ああうぜえ。 ガキの相手ってのはこれだから苦手なんだよ」
「……なにそれ」
「なあフォラス。 お前はアマリの気持ちって考えてねえのか?」
「だから外野が口出しするなって言ってるんだけど?」
「ああそうかよ、そうですか……」
苛立ちを隠しもせずに呟いて、ユーリさんは天井を仰ぐ。 やがて落ちて来た視線は、今までの鋭さを倍するほどに鋭利に尖っていた。
「フォラス、戦おうぜ」
「え?」
「デュエルだ。 負けたら勝った方の言うことをなんでも聞く。 文句は言わせねえぞ」
「ちょ、ユーリ??」「ユーリちゃん?」
「……本気」
「うじうじしたガキを凹ませたくなった」
へえ。 それはそれは……
「いいよ、やるよ。 それで全部終わらせよう」
ユーリさんの返答はデュエル申請のメッセージだった。
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