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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
固定式アマリちゃん砲
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と言うことは、そのまま精密な狙いをつけられないと言うことに他ならない。 故に爆裂の範囲内に納められなかった卵が残る。
 当然だ。 そんな精密な投擲がスキルを用いずに可能であるのなら投擲スキルは意味がないだろう。

 「もっとも、それも予想の範囲内です。 ユーリさん! タゲ取りはお任せします!」
 「任せろ!」

 端的な了承に微苦笑し、アマリはグッと身を沈める。
 周囲に武器はない。 ならば、やることはひとつだ。

 「行きます!」

 跳ぶ。

 踏み切りのその瞬間、爆裂を発動した。
 アマリの矮躯が打ち上げられ、蟻の頭上を跳び越える。 跳び越え、そして壁へと迫る。
 その勢いは大砲すらをも凌駕していた。

 それはさながらミサイル。
 アマリはその身を弾頭に変え、ミサイルとして壁に着弾した。 しかも着弾のその瞬間、体術スキルの《閃打》を用いている。

 爆裂の効果範囲は先程までの投擲によるそれとは段違いだ。

 半径10mの全てを巻き添えにしてしまう。 もちろん全力全開には程遠い。 ユーリを巻き添えにしないため、ではなく、ユーリに手札の全てを見せないためだった。
 さすがに全てを明かしてしまうほど、アマリも間抜けではない。

 「威嚇は……十全に機能しているようですね」

 ズンと重い音を響かせてアマリは着地する。 散乱した武器のその直近に、だ。

 「では、第2弾といきましょう」

 拾い上げ、また投げる。
 変わらない爆裂の大砲は近距離に来て更に精度を上げていた。
 精密射撃はこの場合、必要ない。 投げ、爆ぜ、落ちて来た武器を受け、また投げる。
 絨毯爆撃。 飽和砲撃。
 下手な鉄砲数打ちゃ当たる、とはよく言ったものだ。
 卵の全てを巻き込み、全てを砕くまでそのループを繰り返す。

 「ふふ、全て全て全て全て全て! 逝ってしまいなさい!」
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