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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
固定式アマリちゃん砲
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「ところでユーリさんとシィさんはどう言う関係なのですか?」
「ぶふぉっ」
「ふむ、その反応を見る限り、どうでも良い相手ではないようですね」
「そ、そう言うお前はどうなんだよ。 フォラスとは結婚してるんだろ?」
「わかりやすく矛先をずらしてきましたね。 けれど無駄です。 何度も言っているように私とフォラスは夫婦で、今はケンカ中ですよ」
「夫婦、ケンカ中、か……。 ケンカするほどなんとやらってやつか?」
「その解釈だとよく言い合いをしていたユーリさんとシィさんも仲が良いと言うことになりますけれど? ああ、惚気ですか?」
「待てやコラ」
「つまりわかりやすく言えば、好き好き大好き超愛してる、と?」
「わかりやすく言うんじゃねえ」
「けれど否定はしないのですね。 ご馳走様です」
「てめえ……」
「きちんと頻繁に愛を囁いていますか? 男性と言うのは言葉にせずとも伝わると思うそうですけれど、女性は言葉にしなければわからないものですよ?」
「誰が露骨に女子トークをしろって言った?」
「では淑やかに女子トークをしますか? 幸いにしてお互いに女子ですし」
「俺は、男、だ!」
「え?」
「真顔で『え?』じゃねえよ!」
「ユーリさん、声のトーンをもう少し落としてください。 敵に見つかってしまいますよ」
「誰のせいだ! 誰の!」
小声で鋭く突っ込みを入れると言うなんともあれな高等テクを披露するユーリと、楽しげに笑うアマリだった。
アマリが演技を止めようとどうしようと、結局のところその立ち位置に大きな差はないらしい。 それでもめげない辺り、彼の普段の苦労がわかろうと言うものだ。
「さて、ユーリさんで一頻り遊んだところで……どうやら目的地のようですよ」
「俺で遊ぶな」
言いつつ通路の陰から顔を僅かに出して部屋の中を確認する。 隠蔽の効果でそんなことをせずとも見つからないのだが、この辺りは気分の問題だ。
覗いた部屋の中にいたのは目算で15に上る蟻と、その更に奥に鎮座する女王と思しき一際大きな(と言っても精々3m程度だが)個体。 更に蟻たちの中には翅を持った個体の姿も確認できる。 が、名前は全て《Cluster Ants》で統一されていた。
「cluster。 クラスター、か……。 なあアマリ。 クラスターってどう言う意味か知ってるか?」
「房、群れなどを意味する英語です。 物理学にも同様の語句があって、その意味するところはやはり同様ですね。 さしずめ《群体の蟻たち》と言ったところでしょう」
「……お前、やっぱり頭いいんだな」
「一応は学年主席でしたから」
「普段のお前からは想像できないけどな。 ……で、あの無限増殖はどうするよ?」
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