暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
乱立する旗
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むしろそれをしてはならないのが不文律だ。 しかしアマリに気にした様子は見られず、当然のように答えてしまう。
 それに難色を示したのはむしろユーリの方だったが、アマリは微笑と共に非難の言葉を封殺した。

 「隠蔽スキル程度は今更です」

 爆裂と言う最上級??それこそSクラスと言ってもいい情報を開示しているのだから、隠蔽スキルの熟練度など言っても言わなくても同じこと、と言いたいのだろう。
 言葉にされなかった言外の指摘にユーリは一瞬だけ沈黙し、そして頷いた。

 「安心しろ。 誰にも言わない」
 「信頼しています。 ふふ。 信頼……いい言葉ですね」
 「……とりあえず隠蔽で進もうぜ。 雑魚相手に戦うのはさすがにうんざりだ」
 「はい。 異論はありません」

 言って頷いたアマリの微笑は小揺るぎもしていない。
 微笑ではなく顔が微笑の形に固定されているだけだと、ユーリもいい加減気が付いているが、何も言わないし気が付いていないふりをしている。 地雷原に特攻したユーリも、さすがに逆鱗に触れる愚行は犯さない。

 触れてはならないものと言うのは、確固として存在するのだから。
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