暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
予想と疑惑
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んな相手に恋のお悩みなんて言える?」
 「絶対言わない。 むしろぶん殴る」
 「相手がシィさんみたいな直情思考(単純馬鹿)じゃなくてよかったよ」
 「よし買った。 そのケンカ買った。 今買った。 死ね! 死ね死ね死ね死ねー!」
 「はいはい。 で、フラグを何個かすっ飛ばしてるのが向こうにも響いてると思うんだよね」

 がなるシィさんの咆哮を無視してとりあえずの心配事を言っておいた。 もっとも、言ったところでなんの解決にもならないけど、それでもシィさんの関心を逸らせる程度の効果はあったらしい。

 「どゆこと?」
 「向こうの2人はもしかしたらなんの説明も受けてないんじゃないかなーって」
 「んゆー?」
 「あざとい。 やり直し。 もしも説明を受けているんだったら、ここに僕とシィさんがいるって予想くらい立ってたはずなんだよ。 予想できていたらあんなに驚いた顔はしないでしょ? アマリじゃそこまで行き着かないだろうけど、彼女なら行き着ける。 それに向こうにはユーリさんもいるしね」
 「ほほう?」
 「わかってないのにしたり顔はしないで。 やり直し。 あの2人の……接点のないあの2人の接点は、互いのパートナーの不在と互いのパートナーが裁縫スキル持ちである点。 正確に測ったことはないけど、SAOでパーティーを組んでる時間が最も長いのはアマリだ。 そっちはユーリさんでしょ? つまり、互いの相棒が不在だって言うこと。 そしてこっち側には裁縫スキル持ちって言う共通点がある。 で、そうと気がついた場合に出る予想は大きく3つ。 偶然。 考え過ぎ。 あるいは……相棒が巻き込まれてるか相棒に巻き込まれたか」
 「キモい」
 「直球すぎる。 やり直してください。 つまり今回のクエストを整理するとこんな感じ。 まず裁縫スキル持ちのプレイヤーが街区圏内で戦闘行為を起こす。 これがフラグ立て。 次いで、レグレイトに気付いたこちら側がそれに対して質問をすると説明パートに入る。 レグレイトなんてどマイナーな素材に気付けるのは服飾の彩飾に使う可能性のある裁縫師か、あるいは細工に用いる細工師くらいだからね。 あるいは友好的な態度で接すれば同様のパート」

 そうでもないと説明パートに入るまでのハードルが高すぎる。 あの距離でレグレイトに気付けるだけの目敏さと小賢しさ。 それを質問する無神経さがないといけないなんて言うのは些か酷いハードルだ。 超えられるプレイヤーは殆どゼロと言っていいだろう。 その点を加味すれば友好的な態度の方が本命だと思われる。

 「そこから互いのパートナーに協力要請を送るよう頼まれることになったんじゃないかな。 装置の所在が互いの層の中間部に位置していると言うことは、互いの層からアクセス可能ってことで、それはつまり装置が稼働した初期の頃
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