暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
フォラスの弱点。 あるいは欠点
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をやめたのか、どちらにせよ僕に対するのならそれで正解だろう。 余計な気遣いは無用だ。
「じゃあ、いっくよー!」
軽やかなステップ音と同時にシィさんの身体が駆ける。 短槍を使っていた頃よりも武器の重量の関係か若干遅いけど、それでも今の僕では追いつける気がしない。 だから、追いつくことは諦めた。
「ぜい、やぁ!」
うねりをあげて振るわれる大鎌の一閃。 他の武器にはあまり見られない完全円弧であり視覚から襲い来る斬撃を初見で回避することは困難だろう。 そう。 初見であれば、だ。
首を落とそうと迫る一撃を身を屈めて回避。 同時に振り抜いてガラ空きになっているシィさんの腹部を逆手に持った左の剣で横に薙ぐ。
とは言えさすがは最巧。 その斬撃は柄を立てることで完全に防がれ、逆に返す腕で下方から大鎌の刃が振り上げられる。
「っ!」
「死に晒せぇ!」
迫る凶刃はバックステップで射程範囲外に逃げ??
「甘ーーーーーーーーーい!」
??ようとした瞬間、僕が跳んだタイミングを見計らって腕を捻りつつの突きが放たれる。 それでも重量の関係でそこまで圧倒的な速さではなく、着地がギリギリ間に合い、転がってなんとか躱……頭スレスレを通過した大鎌に肝を冷やし、直後自身の失策を悟った。
「甘ーーーーーーーーーいTake2!」
右手で掴んでいた大鎌の柄が全力で引かれる。 連動して僕の背後に回っていた大鎌の刃が迫る。 ギロチンに処されている気分だと呑気に思いつつ、大鎌の刃と背中との間に右手に持ったマレスペーロを捩じ込んだ。
「どう? ねぇ今どんな気持ち? ねぇ、ねぇねぇ!」
「……最悪一歩手前な気持ち、かな?」
「こんな状況なのに冷静だねー」
「まだ負けてないからね。 っと、うん、もう大丈夫。 シィさんはやっぱりリーナじゃないや」
「当然っしょー? だってシィちゃんはシィちゃんだからね! だから、リーナちゃんはリーナちゃん。 あの子の代わりは誰にもできないんだよ。 ……アマリちゃんにもね」
「????っ」
「別に私には関係ないけどさー、っと隙あり」
ガツンと頭を殴られた。 二重の意味で。
「揺さぶりのつもりが結構効いたねー。 もしかして図星だったのかな? かなー?」
鳴り響くファンファーレに乗せてシィさんは言う。 僕は聞こえないふりで無視した。
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