暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
憂いの雨と陽への祈り
それは雨の止まない
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のは精神的にきついものがあると思う。
「僕には関係ないんだけどさ……」
でも、このままなにもしないのは目覚めが悪いのも確かで……
「じゃあまあ、暇潰しと言うことで」
誰に向かって言うでもなく呟いて僕は窓を開ける。 そのまま窓枠に足をかけて路地へと飛び降りた。 難なく着地を決めた僕は隠蔽スキルを発動して駆け出す。
降りしきる雨に服と髪は一瞬で濡れるけど、その程度の些事はどうだっていい。 今は追いかけるのが先決だ。
グングンと速度を上げて走り続け、曲がりくねった路地を駆け抜ける。 この街の路地は石畳などの舗装は施されておらず、地面はそのまま剥き出しの土だ。 足跡は数分間その場に残り、追跡は容易だった。
数分走ってまずは武器を持った3人組を視界に捉える。 その少し前に走る赤い人影を視認したところで大きくジャンプして、更に疾空も使って手近な屋根へと飛び移った。
別にアサシンごっことか忍者ごっこがしたかったわけではなく、単純に状況がわからないからこその行動だ。
赤い人を追う3人組を悪だと断定はできないし、武器を持って追い回していることにもそれなりの理由があるかもしれない。 最悪、赤い人はオレンジ……あるいはレッドで、3人組の彼らはそれを捕縛しようとしているのかもしれないのだ。
追いかけておいてなにを今更と言われるかもしれないけど、介入するなら慎重にいかなきゃいけないだろう。 幸いなことに彼らが走っている先は袋小路だ。 そこまで行けば状況に動きが見えるはずで、介入はそれからでも遅くはない。
「ん……」
そして赤い人が袋小路に飛び込んだ。
急停止して後ろを振り返って後退り。 その視線の先には武器を構えた男が3人。
なんだろう。 凄まじく偏見でものを言うけど、非常に犯罪くさい。 赤い人からすれば切羽詰まった状況なのかもしれないと言うのに、外野の僕からすればなんとも言えない陳腐な光景に見える。 主たる原因は男たちが共通して浮かべる醜悪な笑みか。
「へへ、鬼ごっこは終わりかい?」
「…………」
「おうおう可哀想になぁ。 んな怖がんなくてもいいんだぜ? ちょっと俺たちを楽しませてくれりゃそれでいいんだ」
……前言撤回。
陳腐な光景に見える、ではない。 これは陳腐な光景そのものだ。
「ナンパ……いや、もうちょっと悪質かな。 一歩間違えなくても犯罪だね」
人の少ない層だからこそこの手の人種がのさばっているらしい。
とは言えこのまま傍観をしてもいられないだろう。 正義の味方を気取るわけでもなく、とても単純にあの手の人種は嫌悪感しか齎さない。
赤い人の意思をまるで無視した蛮行は見るに耐えない醜さだ。
「さて」
ふと息を吐いてか
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