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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
幻影の旋律
友達とこれからと
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友達だよ!」
 「そうだぜ、フォラス」
 「リゼルさん?」
 「アタイはあんたがしたことは許さない。 だから、今度同じことしようとしたらアタイらが全力で止めて、それから叱ってやる」
 「リゼちゃんのお説教は怖いぞー」
 「おいこらレイてめえ、人が真面目に話してるってのに」
 「この前だってうちの新人さん泣かしてたもんね?」
 「無茶なレベリングしてたんだから当然さね。 危ないことしたら叱ってやんのがアタイの役目だろ?」
 「むしろリゼちゃんのほうが危ない気がするよ」
 「よし表出ろ」

 キャイキャイと楽しそうに言葉を投げつけ合う2人を尻目に、今度はニオちゃんが宣言する。

 「私は(タンク)です。 だから、もしもまたフォラスさんが暴走したら、今度こそ私が止めて(守って)みせます」
 「……ニオちゃんに僕が止められると思うの?」
 「はい。 具体的にはこうして……こうです」

 ギュッと左手を腰だめに構えたかと思うと、キレのある抉りこむようなフックのモーションを実演してみせた。
 それはニオちゃんの十八番である《盾殴術》の使用を宣告しているのだろう。 可愛い顔を顔をしてエゲツない限りだ。

 「フォラスさんはすばしっこいですし、確実に当てるために私がエルフの秘薬を使って動けなくしますね」
 「じゃあボクは脚狙いのソードスキルを連発して足止めするよー」
 「アタイは隠蔽使って後ろからグサッとやるさ」
 「あ、ズルーい。 私も頑張るもん」

 重い空気はもうない。
 僕をどうやって大人しくさせるかの談義に花を咲かせ始めた女の子たちを前に僕がなにを言えようか。 静かに沈黙していると、隣でクスクスと笑う声が聞こえた。
 見ればあの物騒な話し合いに参加していないアスナさんが楽しそうに笑っている。

 「……なに?」
 「ふふ、みんなお人好しだね」
 「だね。 僕みたいなのと友達でいようなんて馬鹿だよ」
 「みんなフォラス君のことが好きだからだよ」

 きっとそうなのだろう。
 自惚れなのかもしれないけど、僕はこれだけ多くの人に好かれているらしい。 友情を向けられているらしい。

 その想いが重い。
 でも、それ以上に嬉しかった。

 結局僕は誰かと繋がってないと生きていけない寂しがり屋みたいだ。 わがままな子供のまま、なにも成長していない。
 それでも彼女たちはそれでいいと言ってくれて、それがどうしようもなく嬉しかった。

 「ねえ、アスナさん。 クーネさん、許してくれるかな?」
 「きっと許してくれるよ。 ちゃんと謝れば、きっと」
 「なんて言えばいいと思う?」
 「んー、『色々ごめんね。 これからもよろしく』、とかかな?」
 「そっか」

 そんな簡単なことでよ
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