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幻影の旋律
友達とこれからと
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断って、それでいてアスナさんが断らなかった時点で察しておくべきだった。
「今更クーネさんと引き合わされても話すことはないよ。 僕とクーネさんは違いすぎる。 いや、クーネさんだけじゃなくて、僕はみんなと違いすぎるんだ。 価値観の違いは衝突の火種だし、衝突は迷いの源泉だって、そんなことは言うまでもないことだよね? 迷いは剣を鈍らせる」
「まあ一理あるわな」
「そうだね、いい機会だから宣言しておくよ。 僕は人殺しだ。 もしもあの時と同じことがあれば、僕は躊躇なく人を殺す。 何度だって誰だって殺してしまえる。 みんなだってまさか殺人を許容したりはしないよね?」
「それでもボクたちはフォラスの気持ち、ちょっとわかるよ」
「わからないよ。 僕の感情は僕だけのものだ。 僕の罪が僕だけのものと同じことでね。 誰かに理解されたいなんて思ったことはない。 クーネさんにも言ったけど、友達ごっこはもう終わりにしよう」
「……フォラスさんにとっては友達ごっこだったんですか?」
泣きそうな声はニオちゃんだった。
見れば悔しそうな表情で唇を噛み締めながら俯いている。 罪悪感を感じるほど上等な人間じゃない僕は容赦なく傷つけるための言葉を選んだ。
「友達ごっこに決まってるでしょ? ここは所詮ゲームだ。 デスゲームだからと言って、僕にとっては遊びの延長でしかない。 MMOに明るくない人もいるから言うけど、ネットの友達は真実の意味で友達なんかじゃないんだよ。 実際に顔を突き合わせてもいないあなたたちに友情を抱くなんて馬鹿なこと、僕はしない」
重い沈黙が支配する。
クーネさんを切り捨てた段階でこうしておくべきだったのだ。 優しくて甘い彼女たちに僕の存在は毒でしかない。 価値観の相違は互いにとって望ましくない結果をもたらすのだから。
この言葉がどれだけ彼女たちを傷つけてしまうのかはわからない。 もしかしたら傷つかないかもしれないし、傷ついて欲しいなんて思うのは浅ましくて醜い願いだろう。
それでももし傷ついてしまうのなら、そんな優しさと甘さがあるのなら、彼女たちはやっぱりこれ以上僕と関わるべきじゃない。
だって僕はただの殺人者なのだから。
僕と一緒にいれば傷つくことは明白だから。
だからここで終わりにしよう。
僕は孤独でいい。 人は1人では生きていけないけど、独りでも生きてはいけるのだから。
だけど
「んー、難しいことはわからないんだけど」
これまで沈黙を守っていたヒヨリさんが言う。
「友達って一緒のことを考えられなかったら友達じゃないの?」
それは《お喋りしたらお友達》なんて言うとんでもない理論を掲げるヒヨリさんらしい、無垢な疑問だった。
「違うことを考
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