73部分:第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその六
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第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその六
「用心棒や技を見せたりし路銀を手に入れながらだ」
「それでここに入ったんだけれど」
「道に迷ってしまいました」
舞と香澄も話す。
「この山の中、どうして進むべきかわからず」
「それで前に出て来た山賊達と戦っていました」
「ふむ、そうであったか」
趙雲はここまで聞いて静かに頷いた。
「そういうことだったか」
「はい、そうなんです」
香澄がまた答えた。
「そして今ここに」
「大体わかった」
趙雲もまた頷いたのだった。
「それでな。では貴殿達さえよければだ」
「はい」
「我等と共にしないか」
こう誘ったのだった。
「道中だ。貴殿達の力は頼りになる」
「いいのか、それで」
「何、旅の道連れは多い方がいい」
関羽も微笑んで言った。
「それならばな」
「そう言ってくれるのか」
「そうなのだ。キング達も一緒に行くのだ」
張飛もまた言ってきた。
「鈴々達と旅をするのだ」
「わかったわ。じゃあ御言葉に甘えて」
舞も笑顔で返した。
「同行させてもらうわ」
「宜しく御願いします」
香澄は座ったまま一礼した。
「これから」
「七人になりましたね」
ナコルルも優しい笑顔になっている。
「賑やかになりますね」
「そうだな。さて、道は任せてくれ」
趙雲の言葉だ。
「私はこの辺りも通ったことがあるからな」
「では道は頼んだ」
キングがその趙雲に返す。
「山賊達は任せてくれ」
「いや、山賊達ならば私達もだ」
関羽の笑顔が不敵なものになった。
「腕には覚えがある。任せてもらおう」
「鈴々達も逃げないのだ」
張飛も話す。
「誰もやっつけてやるのだ」
「そういうことね。じゃあこれから宜しくね」
また笑顔になる舞だった。こうして一行は七人になりそのうえで旅を再開した。
進みはじめるとだ。暫くして七人の周りにだ。また山賊達が出て来たのだった。それぞれの得物を手にそのうえでだった。
「やいやいやい」
「さっきはよくもやってくれたな」
「数は増えてるけれどな」
「容赦しねえからな」
「やれやれ、また出て来たのね」
舞は自分達の周りを囲む彼等を呆れたような顔で見ながら言った。
「悪者ってのは懲りないのね」
「うるせえ、どっちにしろな」
「もう手加減しねえからな」
「一人残らず叩き斬ってやるからな」
「面白いのだ」
張飛が右手のその蛇矛を握りなおした。そしてだった。
「なら鈴々達も思う存分倒してやるのだ」
「カモンベイビー」
キングは不敵な笑みを浮かべて右手で手招きしてみせる。
「一人残らず倒してやるわ」
「その言葉忘れるなよ」
「それならな」
「死にやがれ!」
山賊達は七人に
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