暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
幻影の旋律
狂喜乱舞
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するティルネルさんだけど、残念ながら僕の方が速い。
 抜かれる直前の片手剣の柄頭を右手で押さえ込んで抜くことを妨害し、同時に左手にライトエフェクトを灯した。

 体術スキルに於ける基本中の基本技《閃打》は狙い違わずティルネルさんの腹部にめり込み、更に左手のガントレットに付加されたノックバック増大の効果に後押しされて、その身体を丸ごと吹き飛ばす。
 その頃には接触して動きを止めていた2人も復活していたけど、狙い通りのタイミングで降り注いだティルネルさんの矢が障害になって間合いを詰めることができない。

 そんな2人に僕は再びニコリと笑った。

 「さてーー」

 ゆらりと揺れる僕に意識を集中する2人。
 まだ状況は1対2であり、数的な有利は向こうにある。

 もっとも、それでもこれで僕の勝ちだ。

 「ーー終わりだよ」

 瞬間、僕が放り投げておいた双剣がヒヨリさんとレイさんの身体に突き刺さり、同時にテイムモンスター扱いのティルネルさんを除く全員の眼前と宙空にウインドウが出現して盛大なファンファーレが鳴り響いた。

 クーネさんたち6人には敗北を報せるウインドウ。 僕たち2人には勝利を報せるウインドウ。 宙空に瞬くのは試合結果と所要時間を報せるウインドウ。

 「ふふ、僕たちの勝ちだね」

 こうして、2対7と言う超変則デュエルは、僕とアマリの勝利で幕を閉じたのだった。
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