729部分:第五十八話 三姉妹、反乱を起こすのことその十
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第五十八話 三姉妹、反乱を起こすのことその十
「私達気が合うわね」
「ええ。それじゃあね」
「とりあえずは」
「徐州のことは御願いね」
その兵乱のことである。
「動きだしたけれど」
「後はあの三姉妹の好きにさせるけれどね」
「彼女達のね」
そうするというのだった。
「さて、じゃあ」
「今は」
そしてだった。こうしてであった。
司馬慰は闇の中で彼女と話してだった。そのうえでだった。
そこから出てだ。仮面を被ってであった。
宮廷に出る。今度は宮廷の何進の部下達。同志とされている者達と会うのだった。
そのうえでだ。こんなことを言うのであった。
「皆さん、それではですね」
「はい、それでは」
「これから大将軍のところに向かい」
「そうしてですね」
「また将軍にお話しましょう」
清らかな笑顔での言葉だった。
「どうやら宦官達はまた増長していますし」
「懲りない者達です」
「全くです」
彼等は宦官達への嫌悪を見せた。
「帝を惑わし国政を乱し続ける」
「許せない者達です」
「そうです。だからこそです」
司馬慰は言うのであった。
「我々が大将軍をお助けしてです」
「国を守りましょう」
「是非共」
「そうしなければなりません」
既に彼等のまとめ役にもなっていたのだった。
「是非共」
「その通りですね」
「あの者達の相手は容易ではありませんが」
「それでもですね」
「漢王朝の為には」
「帝の御身体もよくありませんが」
「帝ですね」
司馬慰はその顔に曇りを作ってみせた。あくまで表面だけである。
「帝の御身体は確かにですね」
「言葉に出すのもはばかれますが」
「どうやら、なのですね」
「最早」
「おそらくは」
その作った顔でまた言うのであった。
「間も無く」
「左様ですか。それでは」
「次の帝は」
「陳留王ですね」
その人物だというのである。
「あの方は非常に聡明な方です」
「それならばです」
「最早宦官達も」
「はい、惑わされることはありません」
こう言うのであった。
「ですから次の帝はです」
「安心できますね」
「これまでの様なことはありませんね」
「はい、これで宦官達の時代は終わりです」
これが司馬慰の言葉だった。
「ですからご安心下さい」
「そうですね。それでは」
「今は待ちましょう」
「次の帝が即位されるその時を」
「確かに帝は心配ですが」
今の皇帝への忠誠は確かにある。しかし彼等は今はそれ以上に宦官達との対立に疲れを感じていた。それでこう思うのだった。
「ですが今は本当に」
「宦官共の壟断を止めなくてはなりません」
「さもないと国が本当におかしくなります」
「これ以上おかしくなれば」
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