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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
幻影の旋律
戦慄を誘う魔剣
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恐れるほどでもないけど、こう言う集団戦では恐怖すら覚えるほどにピタリと嵌る。 ジル・ガルニエ戦では本領が発揮できていなかっただけで、これこそが《流星》の真の姿なのだろう。
硬直が解けるや否や、早々にケクロプスの攻撃範囲から離脱するヒヨリさんを見ながら、僕は薄ら寒い感覚に襲われた。
ヒヨリさん……正直今までノーマークだったけど、あれを放置しておくのは危険かもしれない。 僕と敵対する前に対策を打っておこうかな?
なんて、そんな黒いことを考えていると、多分何も察していないヒヨリさんとバッチリ目が合う。 走りながら、それもケクロプスの隙を探りながらだろうに、ヒヨリさんは弾けるような笑顔でブンブンと手を振ってきた。 全く以って平和なことだ。
急速に毒気が抜かれた僕は控えめに手を振り返し、ついつい苦笑いを零してしまう。 愛想笑いにしてはずいぶん色の濃い笑顔だったけど、きっとあれで愛想笑いのつもりなのだろう。 本当に良い子である。 僕にとっては眩しすぎるくらいに。
さて、状況は予想以上に順調だ。
ケクロプスの実力は、なるほど四天王を従えるだけのことはあると感心させられるけど、かと言って理不尽な強さではない。 精々サラマンダーより少し強い、と言ったところか。
それでもHPバーを6本も持ち、火力も硬度も一級品なので油断はできない。 こちら側が有利にことを進めていられる要因は、やはりメンバーの戦力が圧倒的であることに加え、四天王との戦いが活きているからだろう。
火力はサラマンダーに及ばない。 硬度はノームほど圧倒的ではない。 スピードはシルフよりも遅いし、攻撃の多彩さはウンディーネに劣る。 総合力は高いにしても彼らのようなスペシャリストではなく、そんな
彼ら
(
スペシャリスト
)
を退けてきた僕たちにとって、そこまでの脅威たりえないのだ。
もっとも、それはケクロプスの能力がこのままであれば、だけど。
嫌な予感がしながらも、僕がすれ違いざまに放った双剣ソードスキル《トライエッジ》がケクロプスのHPバーの1本目を吹き飛ばす。 通常のボスであればここで行動パターンの変更があるわけだけど、果たしてケクロプスはどうだろう?
「かっ、かかっ」
低く漏れた笑声はケクロプスのものだ。 ノックバックから回復したケクロプスが項垂れたまま笑う。
「貴様らは強いのう。 あの武人馬鹿を思い出すわ」
「武人馬鹿?」
「貴様らも知っておろう。 龍皇のことじゃよ。 もっとも、貴様ら8人と1匹を揃えても奴の足元にも及びはせんが」
「8人と1匹じゃなくて9人だよ」
「かっ、エルフ族の小娘など、儂から見れば地を這う獣と相違ないわ。 しかしまあ良い。 貴様ら9人を儂の敵と認めるとしようではないか」
「熱烈なラブコールは痛み入
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