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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
幻影の旋律
焔を纏う精霊
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心地点に剣を突き込む。 花弁を思わせるダメージエフェクトが美しいそのソードスキルは確か《アステリスク》だったか。 キリトのような重い剣好きの変人だと回転を踏み止める動作で必要以上に流されるからとあまり使われない技だけど、リンさんのような軽量片手剣士なら十全にそれが力を発揮するようだ。
最後の突きによるノックバックから早々に復帰したサラマンダーの剣がリンさんに迫るけど、その横合いからニオちゃんの盾が滑り込んでギリギリで受け止める。
ヒースクリフの次点に甘んじているとは言え、ニオちゃんは攻略組最高クラスの
壁
(
タンク
)
だ。 仲間に降りかかる危険は全て防ぎきってしまう。 その堅牢さは今までのボス戦で何度も見たけど折り紙付きだ。 正面から戦えば僕にとって最も厄介な相手になるだろう。
「うぉおおぉぉぉぉっ!」
サラマンダーの攻撃を受け止めたニオちゃんが咆哮と共にグッと身を沈め、次の瞬間、ダンっと地を蹴って飛び上がる。 そして盾に光が灯ってソードスキルが発動した。
最上段に振り上げられた盾がその重量とシステムアシストを受けて恐ろしい速度と重さで振り下ろされる。
盾殴術ソードスキル《グラヴィティフォール》だ。 昔やった模擬戦の際にでぃーちゃん装備のアマリを叩き潰してくれた一撃は狙い違わずサラマンダーの胸部に突き刺さり、そのままの勢いで地面に縫い付ける。
「みなさん、やっちゃってくださいっ」
「しゃあ! でかしたニオ!」
「後でいっぱい愛でてあげるよー!」
「今日の晩御飯、デザートもつけてあげるわ」
相変わらず緊張感皆無の戦乙女たちが次々にサラマンダーに殺到する。
仲間同志の攻撃が干渉してキャンセルされるなんて不細工な真似はしない。 全ての軌道が計算され尽くし、研鑽に研鑽を重ねたソードスキルのタコ殴りは無慈悲にサラマンダーのHPを削り取る。
けれど無用な追撃はしない。
全員が全員、ソードスキルの硬直が終わり次第バックステップで順次離れていく。
そして舞うのは高火力と高機動を両立する驚異の細剣士、ヒヨリさん。
ようやく転倒から回復したサラマンダーの腹部に純白の光芒を引きながらヒヨリさんが突き刺さる。 その速度はなるほど《流星》の二つ名に相応しいものだけど、一瞬だけ踏み留まった隙をサラマンダーは逃さない。 自身の持つ剣を振り上げ、未だ細剣に純白のライトエフェクトを灯すヒヨリさんに向けて振り下ろそうとする。
が、その腕を薄緑色の光が穿つ。 あれはティルネルさんの弓術だろう。 生憎と弓術ソードスキルはティルネルさん以外に誰も使えないのでそこまで詳しくないけど、今までの戦闘を見ていた限りで判断すると単発重攻撃に分類されている技だと思われる。
そして攻撃の手が緩んだサラマンダーの懐で力を
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