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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
幻影の旋律
指揮官の焦り
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険域にまで落とし込み、回復のために戦線離脱することを余儀なくされたブレス攻撃が再び放たれる。
口内の光が臨界点に達し、放たれるその刹那ーー
「おい、蜥蜴」
ーー不機嫌全開の声がクーネの耳に届く。
サラマンダーの左側に現れた黒衣の剣士がガラ空きの側頭部に掌底を叩き込み、無理矢理逸らされた紅蓮の迸流が狙いをズラして壁を抉るが、そんなことを気にする余裕はクーネにはなかった。
「リン君!」
「ずいぶん勝手なことを言って、覚悟はできているんだろうな?」
「どうしてここーー」
「仲間を傷つけた報いは受けてもらうぞ」
クーネの声も聞こえているだろうに回答するでもなく、淡々と呟いた黒衣の剣士は右手に持った片手剣に赤い光芒を纏わせる。 ジェットエンジンめいた轟音と共に打ち出された一撃はサラマンダーの脇腹を抉って吹き飛ばした。
「どうして……」
「あはは、リンさん怒ってるねー」
「え……」
呟いたクーネの隣にいつの間にやら少女と見紛う少年が立っていた。
「まあ、仲間がピンチだからそれは《らしい》のかな。 よく知らないけどさ」
クスリと笑う少年は瞳に怒気と呆れを灯してクーネを見やる。
「あっち引き換え、そっちはらしくないね、クーネさん」
「どう、して……」
「何をそこまで焦ってるのさ。 僕とリンさんがあの程度の雑魚にやられると思った? すぐに援護にいかないとーとか? 僕たちってそんなに信用ないかな?」
「ち、違っ……でも、そっちはソロでこっちは5人もいるから私たちが早くサラマンダーを倒して援護にいかないとーー「フォラスちょーっぷ」
ゴスっとクーネの頭に少年のチョップが突き刺さる。 HPを減らさない程度に加減された一撃だが、その衝撃にクーネの言葉が止まる。
ニコリと笑った少年の手が今度はクーネの赤髪を慈しむように撫で、直後にガシリと頭を掴まれた。
「らしくない、らしくない、らしくないよ、クーネさん。 あなたが焦って頑張らなくても仲間がなんとかするに決まってるでしょ? 仲間の大切さとか、大事な仲間を持ってる人の強さを僕に知らしめたのは誰なの? あの時……誰かと繋がることを怖がっていたあの時、仲間の大切さを解いてくれたのは誰だったけ? あの言葉があったから僕は立ち直れたって言うのに、クーネさんがそんなんでどうするのさ?」
「あ……」
「『人はあなたが思っているよりも強くて優しいわよ』。 はい、
repeat after me
(
復唱
)
」
「ひ、『人はあなたが思っているよりも強くて優しいわよ』
「yes。 『信じる者は救われる。 救ってくれるのは何も神様なんて不確かな者じゃないわ。 人があなたを救ってくれるの』」
「『信じる者は救わ
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