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幻影の旋律
それぞれの戦い
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整えてかかと落としを叩き込もうとして、既にこちらの攻撃範囲からシルフが脱していたので諦めた。
これまでの間、僅か2秒。
「ふーん、驚いたよ。 まさか人間如きにぼくの攻撃が避けられちゃうなんてさ」
「あの程度で驚けるなんて羨ましいね。 僕はまだまだ全然本気じゃないんだけど?」
「ぼくだってまだまだ全然本気じゃないって」
「ならさっさと本気でかかって来れば?」
「ぼくが本気でやったらあんたが地べたを這いずり回って命乞いする様子を観察できないからね。 特別に本気は出さないであげるよ」
「あはは、負け惜しみの準備に余念がないね。 じゃあ、そろそろ殺っちゃっていいかな?」
「うん。 タイミングはバッチリだからね」
ニイっと持ち上がった口角に嫌な予感がした瞬間、視界の端がキラリと光った。
その正体を確かめる間もなく、僕は殆ど反射でその場から飛び退る。 と、極太のレーザーのような紅蓮の光の筋がその場を蹂躙した。
何が起こったとか、誰がやったのかなんて考える暇は当然ない。
少年の色が強く残る無邪気な顔に一杯の凶相を浮かべながらシルフが僕に迫っているのだ。
(迎撃)
(間に合わない)
(回避)
(間に合わない)
(防御)
(間に合わない)
(だったら……っ)
「ぐっ……」
「じっ……」
迎撃も回避も防御も間に合わないと判断した僕は、それらの安全策を完全に捨てて雪丸を振り抜いた。
僕の身に突き立てられる白刃と銀閃の衝撃を確かに感じるけど、雪丸の刃がシルフの身を裂く手応えも感じる。 相打ちに近い形に無理矢理持っていった成果を確認することもできず、軽量の僕は吹き飛ばされてしまう。
それでもHPバーの減少はそれほどでもないし、シルフからの追撃もない。 急場凌ぎの行き当たりばったり以下の行動にしては割と成功だったらしい。
「フォラっーーちっ」
着地の直後に聞き慣れていない、それでも聞き覚えのある声が聞こえた。
ふと視線を巡らせてみると、ウンディーネの爪を捌いているリンさんの後姿が見える。 どうやら吹き飛ばされた先はリンさんとウンディーネとの鉄火場だったようだ。
「ねえ、もしかしなくても苦戦中だったりする?」
「そっちもか?」
「いやー、まさか極太レーザーが打ち込まれるとか予想外だったしね。 しかも話しに聞いてた以上に敵が強いし」
「確かに俺が戦った時より強くなってるな。 ちっ……足止めに徹していればなんとかなるが……」
ウンディーネの爪の乱舞を叩き落としながら言うリンさんの表情はいつも以上に険しい。 恐らく離れた位置で戦っている仲間たちの安否が気がかりなのだろう。
シルフとウンディーネの強さが明らかに増しているら
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