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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
幻影の旋律
10秒の攻防
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ませるアマリに不安を感じつつも、リンはとりあえず気にしないことにして眼前の敵を睨む。
そこにいるのは奇形のゴーレム。
HPは当然だが全快で、リンたちの訪れを待っているようにも見えた。
「リン」
「ああ、行くぞ」
リゼルに短く名を呼ばれ、同じく短く返すとアマリを除いた3人が一斉にボス部屋へと雪崩れ込んだ。
それに反応したゴーレムが3人の中で先頭を走るリゼルをターゲットに駆け出した。 その速度は呆れるくらいに速いが、それでもまだ1段階目。 反応できないほど速くはない。
ターゲットされたリゼルがニヤリと悪どく笑った刹那、その身体が溶けるように消えた。
徹底的に鍛え上げた《隠蔽》スキルと各種装備品の性能をフルに活用した絶対隠密機動。 原理としてはフォラスの《心渡り》に近いが、その隠密性はフォラスのそれを優に上回る。
ターゲットが唐突に消えて隙だらけになったゴーレムを青く透き通った刀身を持つ長大な槍が襲う。 この場で最もリゼルとの連携に長けたレイにとって、視界から消えたリゼルの位置を予測することは容易い。 故に遠慮も動揺もない真っ直ぐな一撃は、そのままゴーレムのがら空きになった胴を容赦なく穿った。
ソードスキルを使わない攻撃でHPを2割も失ったゴーレムはさすがに堪らず後退するが、そこにはリゼルと同じく隠蔽により隠密行動を取っていたリンが既に先回りしていた。
リンの右手に宿る仄かな黄色の輝きにようやく気がついたゴーレムが反応しようとするが、それはもう遅い。
回転を加えて突き出された右の拳が正確にゴーレムの背を射抜く。
体術スキル単発技《
乱痙
(
らんけい
)
》
数値的火力の軒並み低い体術の中で極めて火力が低いこのソードスキルは、高確率で麻痺を敵に与える実に悪辣なスキルだ。 ボスを相手にした場合、高度な状態異常耐性があるために真価を発揮し難いのだが、それでも一瞬動きを止めることは可能で、それはゴーレムにとって致命的な隙になる。
スター性のあるプレイヤーたちに囲まれているため、いまいち有名になりきらないリンだが、そのプレイヤースキルや戦闘勘は他のメンバーに劣ってはいない。 彼もまた、攻略組に名を連ねる猛者なのだ。
HPの減少に伴ってスピードが跳ね上がると言う特性があるから少しずつHPを削るわけにはいかない。 最後の1段を残せば、ゴーレムの爆発的に上がるスピードに反応ができず、対応はかなり難しくなるだろう。
たとえ敏捷値一極でもボスはボス。 HPバー3本にもなる膨大なHPを一息に奪えるような一撃を3人は持っていない。 そう。 3人『は』……
「アマリ!」
一瞬だけ動きを止めたゴーレムに今まで姿を隠していたリゼルが肉薄し、その右足を背後から刻む。 リゼルの反対側、
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