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ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
幻影の旋律
10秒の攻防
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ルドボスはその限りではないが、ボスモンスターは原則として出現場所から大きく動くことはない。 基本的にボスモンスターは先に進むプレイヤーの妨害が目的で配置されているので、それは当然と言えよう。
アマリが緩い口調ながらも残念そうにぼやき、リゼルが憤怒の形相でボス部屋があった方角を睨み、レイがわかりやすく怒りを爆発させ、リンがそんな3人を宥めるようにため息まじりに言う。
それぞれの性格が顕著に出た第一声の後、両腕を失ったアマリが器用に地べたに座ったことを皮切りに、リゼルとレイも腰を落とした。 リンだけは周囲を警戒してか、あるいはアマリを警戒してか、少しだけ離れた位置で壁にもたれて腕を組んだ。
「しっかし、あれは厄介な相手さね」
「だね。 あんなに速いと捕まえられないよ」
「あはー、私も捕まえられなくてボコボコにされちゃったですよー」
「なあ、リン。 リンはあれを倒したことがあるんだろう? その時はどうやったんだい?」
「確かに奴は速いが、ヒヨリ以上じゃない。 HPバーが3本目に入るとスピードが上がるのが厄介と言えば厄介だったな。 むしろ、今の戦闘でどうやってあそこまで奴のHPを削ったんだ?」
水を向けてきたリンにアマリは一瞬だけ答えを躊躇した。
詳しく説明するとなると、《爆裂》について触れなければならないだろう。 アマリ自身は秘匿にする重要性を認識していないが、フォラスから『手の内は簡単に晒さないようにね』と指示されているので、ペラペラと喋るわけにはいかないのだ。
もっとも、沈黙は一瞬だけだった。
「《爆裂》で足を止めて、それからやっぱり《爆裂》で削ったですよー」
「爆裂?」
「お兄さんたちも見たですよね? でぃーちゃんを振り下ろした時に出るあれですよー」
隠そうにも既に《爆裂》は見られている。
他人のスキルを詮索しないと言う不文律があるため聞かれはしなかったが、気にしているだろうことはアマリは気づいていた。
この3人であれば明かしても問題ないと判断したわけではない。 単純に腹の探り合いが苦手なだけだ。
「……説明してもらえるか?」
「うー、説明は苦手なので、実際に見せるです」
そう言うが早いか、ようやく部位欠損のバッドステータスから回復した手を動かすと、辺りに落ちている石を拾い上げて勢い良く放る。 投剣スキルを習得していないアマリが投げた石は真っ直ぐに壁へと向かい、接触した瞬間、小規模な爆発を起こして砕け散った。
「システムが攻撃と認識した場合、攻撃の着弾地点を爆発させるスキル、か……」
「多分そんな感じですよー。 フォラスくんが似たようなことを言ってたです」
「……ちなみになんて言ってたんだ?」
「えっと、『《爆裂》はシステムが攻
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