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幻影の旋律
久方ぶりのパーティープレイ
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 クーネさんが立案した大まかな作戦は単純かつ堅実で、そこまで目立った欠点はなかった。

 ニオちゃんがタンクとして攻撃を受け、敵の注意を引きつける。 その隙に雪丸を回収した僕とクーネさんで狼男の体勢を崩しつつ、ヒヨリさんが《一撃離脱》でダメージを与え、ティルネルさんは後方支援。
 まあ、ここまでは誰だって考え付く配置だろうし、むしろこのメンバーで戦闘に臨む以上、それ以外の配置はないと言っても過言ではない。
 クーネさんは別にしても、それ以外のメンバーは戦闘スタイルがある程度固定されている。
 僕であればスピード型広域殲滅。
 ヒヨリさんであればスピード型一撃離脱。
 ニオちゃんであれば重装備タンク及び一撃特化。
 ティルネルさんであればスピード型後方支援。

 もちろんニオちゃんを除けば全員が全員、どのポジションでもそれなりに立ち回れるだろうけど、その得意分野は正直に言うとかなり狭い。 少なくともクーネさんのようにどのポジションでも一定以上の戦果を上げるなんて真似は絶対にできない。
 だとすれば、各々が各々の得意分野に付き、それぞれがそれぞれを補い合うしか手はないのだ。

 さて、僕はその議論の場で奥の手である《双剣》の存在を公表した。
 クーネさんとニオちゃんなら秘密にしてくれると信頼しているし、その2人の友達であるヒヨリさんに暫定的な信頼を寄せての措置だ。 ティルネルさんはマッドサイエンティスト仲間として、個人的に信頼したので問題ない。
 とは言え、それは理由としてはサブ。 本当の理由は、奥の手を隠して誰かが危険な目に遭うかもしれない未来を僕は危惧しただけのことだ。
 それと同時に僕が調合スキルのMod、《耐毒》スキル持ちであること。 そして、耐毒ポーションを大量に保持していることを公表し、それをメンバー全員に提供した。 それに難色を示したのはギルドの財政管理もしているクーネさんと、僕特製の耐毒ポーションがかなりのレア物だと瞬時に見抜いた薬師のティルネルさんだ。
 耐毒ポーションは無償提供であることを説明した後、これを受け取らない限り共同戦線は認めないと強く主張して納得してもらった。 まあ、明らかに渋々ではあったけど。

 で、現在。

 「あー、やっぱりいるね、《ジル・ガルニエ》。 雪丸は……落とした場所に転がりっぱなしだけど、短剣はどこかな?」
 「あれじゃないかしら? ジルから右側、目算で5メートルの地点」
 「ん、あった。 うん、あそこなら問題なく両方とも回収できそうだね。 バックアップは任せたよ、ティルネルさん」
 「はい。 お任せください。 エルフ族に伝わる秘薬と弓術の妙、お見せします」
 「フォラスさん、その……頑張ってください」
 「むしろこれから頑張るのはニオちゃんなんだけどね。 じゃ
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