里
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?」
「はい、それは大丈夫です。それよりもここに図書館ってありますか」
「ん?何か調べ物でもあるのか?」
「はい。幻想郷について調べたくて…」
「もうすぐ夕餉の時間なのだが。まぁ、里の中だから危険はないだろう。ここから三建進んで右に曲がると鈴奈庵という貸本屋があるからそこに行くといい。あまり遅く帰って来るなよ」
「分かりました。行ってきます」
そう言って私は目的地の方に歩き出した
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ここが鈴奈庵ね」
私が辿り着いた場所は『鈴奈庵』という看板がぶら下がっている只の家だった。『庵』の字が傾いているのが良い味を出している。
どう見ても貸本屋には見えないが慧音が嘘を吐くはずもないので勇気を出して中に入る
「失礼しまーす」
「あ、いらっしゃいませ!」
中に入ると奥から可愛げのある声が聞こえてくる
声の主は眼鏡をかけた橙色の髪の女の子がカウンターに座っていた。読書をしていたのか手元には本が置いてある。この店の娘だろうか
「幻想郷の歴史書はあるかしら?博麗について調べたいのだけれど」
「歴史書ですか?博麗について調べたいのだったらこっちの方がいいですよ」
そう言うと近くの本棚から一冊の本を取り出し手渡してくれた
「幻想郷縁起…ね」
夢の中でも見たことがある。確か妖怪の生態や弱点などを書き綴った物だったはず。そういえば幻想郷の重要人物についても書いてあったわね
ペラペラと斜め読みをしていると博麗について書かれているところを見つけた。最初は博麗についての詳しい説明があり、その後に歴代博麗の巫女について書いてあった
その一番後ろには現在の博麗の巫女である人の事が書かれているはずだ
少しページを捲るとそこには私の求めていた答えがあった
「18代目博麗の巫女、博麗霊華」
これが今代の巫女かと名前の隣に貼ってある写真を見てみる。容姿はストレートな黒髪に優しそうな顔。簡単に言えば先代巫女から攻撃性を抜いたような姿だ
「でも……少しおかしいわね」
私が博麗を調べようとした理由はそこに博麗霊夢という人物がいたか確認したかったからだ。だがこの本をいくら見返しても博麗霊夢が見当たらない
だがこれはまだ予想範囲内だ
問題は―――――
「確か博麗霊夢も18代目の巫女だったわよね」
博麗霊華と博麗霊夢の代が完全にかぶっている事だ。その思わずの出来事に頭を抱えたくなる。つまりここは博麗霊夢という人物が存在しない幻想郷
余りにも私の夢と状況が違い過ぎる
夢の中で博麗霊夢という人物
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