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東方霊夢譚

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るので私には堪ったものじゃない
それにしてもおかしい。ルーミアが段々近づいているように見える
足の長さも歩数もこっちの方が圧倒的に上なのに距離が遠ざかるどころか縮まっている


―――――これが妖怪というものか


確かにさっきまで家に引き籠って居た奴すら追いつけないようなら誰も妖怪を恐れないだろう


そんなこと考えている間にもルーミアは徐々に近づいている


(何か、何か逃げる方法はないのか)


如何にか知恵を絞って考える。このままいけば確実に捕まる。捕まれば命はない


何か、何か、何か、何か、何か、何か、何か、何か、何か、何か、何か、何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何かナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカナニカ…………


っ!そうだ!飛べばいいんだ!

夢の中でも大抵の移動手段は飛行だった。それに飛行だったら更に早く飛べるはず

夢の中で何回も空を飛んでいる。今でもその感覚が残っている


(出来る)


その確信と共に私は地面を蹴った。夢の中の様に

























そして地面に着地した


「ッ!?何で!何で飛べないの!」


いくら足に力んでも、夢の中の感覚を再現しても一切飛ぶ気配が無い


「どうしてよ!夢ではずっと飛んでたじゃない!飛べる能力だったじゃない!」


幾ら泣き叫ぼうが全く反応が無い


(お願い、飛んでよ!飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで、飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んでトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデトンデ,飛んでよぉぉぉぉお??????)





だが


「やっと捕まえたのだ、お姉ちゃん」


後ろから絶望の声がした

ゆっくり振り返ると息切れもせず元気なルーミアが三日月型の笑顔を浮かべていた


(もう、だめか)


私は死を覚悟して目を瞑った















だが痛みは一向に来ない


(あれ?一体何が…)


恐る恐る目を開けると誰かが私の前に立っていた

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