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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百一話 伯爵の憂鬱な日
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フォルゲン伯爵はカール・マチアス・フォン・フォルゲンに対する怒りを、ハルテンベルク伯爵はマチアスに騙されたエリザベートを哀れんだ。

グリンメルスハウゼン伯爵は更に畳みかける。
「恐れ多くも陛下は、卿等がカール・マチアス・フォン・フォルゲンを謀殺しようとしたこともご存じで、大層お怒りのご様子で『己の身可愛さに、事実を告げずに策を持って隠そうとは何事ぞ』そう仰ったわ」

完全にガクブルのハルテンベルク伯爵、フォルゲン伯爵、もう完全に顔色は真っ青である。そこへ救世主が現れた、グリンメルスハウゼン伯爵の言葉である。
「しかしな、皇帝陛下はこうも仰った『サイオキシン麻薬の流通は予の憂慮する事じゃ、ハルテンベルク伯爵、フォルゲン伯爵がサイオキシン麻薬の撲滅に手を貸すのであれば、今回の件は斟酌してもよい』との思し召しでですぞ」

その話を聞いて、2人とも少しではあるが顔に赤みが戻ってきた、そして縋るようにグリンメルスハウゼン伯爵に話しかけて来る。その姿はとても大貴族とは思えない状態であった。

「グリンメルスハウゼン伯爵、皇帝陛下のお役にたてれば、愚弟の件は何とかして頂けるでしょうか」
「カール・マチアスだけを処罰して両家に傷が付かないようになるのでしょうか?」
矢継ぎ早に質問をしてくるがその表情は必死であったが、グリンメルスハウゼンやバウマン、ブレンターノ達はテレーゼの影響か内心では吹き出していたが、外見では如何にも真剣な表情をしていた。

「恐れ多くも皇帝陛下は、カール・マチアス・フォン・フォルゲンも名誉を与えて卿等にも名誉を与える方法をお教え下さったのじゃ、卿等一生の忠誠を皇帝陛下に捧げられよ、さすれば皇帝陛下も卿等に栄誉をお与え下さるとのことじゃ」
2人は話を聞いているうちに、希望に満ちた顔になっていった。

「よいか、卿等は儂の指揮下で動いて貰う、カール・マチアス・フォン・フォルゲンに手出しは無用じゃ、我々が監視致すでな。暫くはそのままでいるのじゃ、密売組織を叩くのは製造工場まで調べた後じゃ、その日は明年後半とするからフライングは駄目じゃ、卿等がなにか良からぬ事をすれば直ぐに皇帝陛下の元へ伝わるようになって居る、努々裏切り無きようにな」

その話を聞いて2人とも、首をブンブン振って判りましたと言い続けるのであった。
その後散々脅かされた後で開放されて2人で話し合うのである。

「ハルテンベルク伯爵、絶対に裏切らないで頂きたい」
「フォルゲン伯爵も同じですぞ」
「「無論、皇帝陛下に御逆らいするなどあり得ません」」

そう言いならが2人は絶対に大人しくグリンメルスハウゼン伯爵の指示に従うことを決めたのである。



■オーディン ノイエ・サンスーシ 小部屋

小部屋では笑い声が起こっていた。
皇帝陛
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