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提督はBarにいる。
提督の休日・2nd-後編-
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リは仕様上不可能。そんな事は間宮も重々承知の筈だが?




「あら、ご存知ないんですか?本土の方では既にケッコンした間宮がいるんですよ?」

「なぬ?」

 初耳だぞ、そんなの。というか間宮とケッコンするってどんな無茶をしやがったんだそいつは。

「で、どこの馬鹿野郎だよそんな真似をやらかしたのは」

「大坂の吉野中将です」

「よりにもよってアイツかよ……」

 名前を聞いた途端にズキズキと痛み始めたような気がするこめかみを抑えながら、俺は溜め息を吐いた。その名前なら俺もよく知っている。ウチに飯を食いに来た事もある奴だが、あの当時は中佐だったってーのに、いつの間にやら中将に成り上がっていた。よっぽど裏で悪どい事をしていたに違いない、ウン。ウチは健全経営で業績を積み上げての今の地位だからな?汚い事は……あんまりしてない。

 そんな奴の名声……というか悪名の中には、中々凄まじい物がある。例えば、本部勤めの明石と大淀、間宮を引き抜いてったとか、夜な夜な艦娘達にコスプレさせてプレイを楽しんでるとか。そんな中でも、『所属する艦娘全員とケッコンしてる』というのは聞いた事があったが、まさか非戦闘艦の間宮と伊良湖まで含まれてるとは。

「ですから、前例もある事ですし何ら問題は……」

「いやいや待て待て、俺の心の準備は」

「70人も嫁を抱えていて、今更2人増えるのに怖じ気付くんですか?」

 おい、何で2人増える事になってんの?

「前に言いましたよね?私を頂く時には伊良湖ちゃんも一緒にって」

「寧ろこの状況下だと喰われる立場なの俺だと思うんだが?」

「て、提督さん……あの」

 声のした方を見ると、顔を真っ赤にした伊良湖が立っていた。いや、何で赤面しながらモジモジしてんの君。

「ふっ……ふつちゅか者ですが、宜しくお願いしますっ!」

 と勢いよく頭を下げられた。そして俺の傍らには勝利を確信したドヤ顔の間宮。あぁ、これはイエスかはいしか返答できない奴ですね、わかります。俺はケータイを取り出し、明石に電話する。

「あ〜、明石?急で悪いんだけどよ、ケッコンカッコカリ用の指輪2つ配達してくんね?執務室に」





 その後も引っ付いて来ようとする間宮をどうにか振り切って、演習場の傍に設置された喫煙所にやって来た。酒以外にも煙草を嗜む奴が多いウチの鎮守府、多くの喫煙者(俺も含め)の要望に沿って、屋外に屋根付きの喫煙所を何ヵ所か設置していたりする。今は海でも眺めながら煙草でも吸って心を落ち着けたい。そんな気分だ。

「あら提督、今日は非番でしたっけ?」

 おっと、喫煙所に先客がいたらしい。

「あぁ、まぁな。お前も非番か?夕張」

「えぇまぁ。演習を眺めに
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