ペルソナ3
1814話
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いない……と思う。
ただ、大剣じゃなぁ。
「荒垣、使うか?」
「……俺は戦闘に参加するつもりはねえっつってんだろ」
不機嫌そうに告げてくる荒垣。
現在このパーティの中で、ゆかりは弓を使った遠距離攻撃を主としている。
そして俺はゲイ・ボルグという武器がある以上、多少高性能でも大剣を使おうとは思わない。
つまり、この場で手ぶらの荒垣のみが、この大剣を使うのにちょうどいいんだが。
まぁ、俺の場合は短剣を投擲して使うような真似も出来るし、一応名のある大剣だと考えれば、ホワイトスターへのお土産にするという方法もある。
「本当にいいのか? もし何かあった時、それに対処する方法はあった方がいいだろ?」
勿論何があっても俺がゆかりも荒垣も殺させるような真似はしないが、死神のようにいきなり現れる強敵もいる。
フェイト級の力を持つ死神を相手にして、ゆかりと荒垣の2人を守りながら戦うというのは、かなり難しい。
ぶっちゃけ、俺だけなら死神に勝てると思うんだが……誰かを、それも複数を守りながら戦うというのは、それだけ戦闘における自由度を下げるのだ。
ゆかりと荒垣の2人が、シャドウミラーの実働班並に動けるのであれば、戦力として数えても問題ないのだが。
だが、残念ながら今のゆかりと荒垣では、戦力に数える訳にはいかない。
……死神、早いところ何とかした方がいいだろうな。
そう思いながら、荒垣がいらないというのであれば……と、大剣を空間倉庫の中に収納する。
そして再び11階の攻略を始めると……
「うげ」
思わず、そんな声が出る。
その正体は、視線の先にいるシャドウだ。
囁くティアラとマジックハンドが1匹ずつ。
これはいい。だが……問題なのは、その2匹と一緒にいる、もう1匹――それとも2匹と数えるべきか――のシャドウだった。
これは、なんて表現すればいいんだ?
ゾンビのように見える2匹のシャドウが、首、胴体、足と横から金属で刺されて、その上で微妙に空中に浮かんでいる。
今までにも色々なシャドウと遭遇はしてきたが、それでも……まさか、こんなあからさまに人の形をしたシャドウと遭遇するとは、ちょっと予想外だった。
「っ!?」
ゆかりも、そんなシャドウを見るとは思わなかったのだろう。
小さく息を呑むのが分かる。
荒垣の方は特に動揺しているようには見えないが、それでもいつもより緊張しているのは分かる。
……さて、どうしたものか。
出来ればゆかりに倒して欲しいんだが……今の状況でそれが出来るか?
「ゆかり、大丈夫か?」
「も、問題ないわよ。ええ、全く問題ないわ」
その様子から見て、とても大丈夫なようには見えないんだが……まぁ、本人が大丈夫だと言う
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