725部分:第五十八話 三姉妹、反乱を起こすのことその六
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第五十八話 三姉妹、反乱を起こすのことその六
「何かというと出たがる方ですので」
「ですからここもです」
「出陣しようとされるのでは」
「そうされるのでは」
「家臣達が止めるであろう」
こう見る何進だった。
「あ奴が戦の場で政務を執ると言ってもじゃ」
「あの方ならそうしかねませんね」
「そうしてでも出陣を」
とにかく下世話な言葉で表現するとでしゃばりの袁紹であるのだ。
「しかしそれは流石にですね」
「ですから」
「そうじゃ。だからそれはない」
また言う劉備だった。
「安心してよい」
「わかりました。それでは」
「袁紹殿の件はそれで」
「そういうことで」
「さて、それでじゃ」
孫策、そして袁紹の話を終わらせてからだ。何進はさらに言うのだった。
「実際に向かわせる者はじゃ」
「誰にしますか、それでは」
「それは」
「まずは曹操じゃな」
彼女だというのである。
「今回もな。行ってもらおう」
「そうですね。あの方なら安定した戦をしてくれますし」
「それならですね」
「ここは」
「そうじゃ。また行ってもらう」
あらためて言う何進だった。
「あ奴には苦労をかけるがのう」
「ではすぐに」
「あの方にお伝えしましょう」
「頼んだぞ。そしてじゃ」
「そして?」
「そしてといいますと」
「曹操だけではあ奴に負担がかかる」
何進はこのことも頭に入れていた。そのうえで話すのだった。
「だからもう一人か二人に行ってもらおう」
「一人か二人ですか」
「となるとまずは」
「あの方ですね」
一人の名前が出て来た。それは。
「袁術殿ですね」
「あの方ですね」
「そうじゃな。ようやく牧を務めておる州の全域を治めるようになったが」
何進はそのことを喜んでもいた。彼女にしても天下のことを何一つとして考えていない訳ではないのだ。そこまで腐ってはいない。
「しかしそれでもじゃ」
「ここはですね」
「出陣してもらいますか」
「あの方に」
「そうしてもらう」
また言う何進だった。
「ここはのう」
「ではあの方にも文を送りましょう」
「そうしてそのうえで出陣してもらうということで」
「これでまた一人ですね」
「さて、もう一人じゃな」
何進は話を進めてきた。
「それは誰がいいかのう」
「そう仰ってもです」
「それはもうです」
「御一人しかおられませんが」
部下達はこう何進に話していくのだった。
「董卓殿です」
「あの方にも出陣してもらいましょう」
「ここは」
「そうじゃな」
そしてだった。何進もその案に頷くのだった。
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