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転生とらぶる
ペルソナ3
1812話
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替えに乱入した時に比べれば、かなり小さかった。
 それは、一応俺に対して多少なりとも配慮した……といったところなのだろう。
 ともあれ、そんなゆかりを置いて、次の瞬間俺の姿はアパートに戻っていた。

「……ふぅ」

 無事に逃げ切れた事、そして何よりゆかりに寮の中でペルソナを使わせなかった事に、安堵する。
 まぁ、声の大きさを考えると、実際はそこまでやったりはしなかったと思うのだが。
 そんな風に考えていると、まるで俺が安堵するタイミングを待っていたかのように携帯が鳴る。
 ……そして当然、そこに表示されている名前はゆかりの名前な訳で……
 一瞬、見なかった事にしてスルーしようかとも思ったのだが、もしそんな真似をすれば後が怖いというのもある。
 結局は観念し、携帯に出た。

「もしもし」
『……アクセル、弁明は?』
「弁明って言われてもな。そもそも、何でそこまで怒ってるんだよ」
『はぁ……あのねぇ。まぁ、いいわ。アクセル、あんたモテないでしょ?』

 突然の言葉だったが、俺はそれに頷く事は出来ない。
 何故なら、もしここで俺が頷いてしまえば、ホワイトスターにいるレモン達に恥を掻かせてしまう事にもなりかねないのだから。

「そんな事はないぞ。これでも恋人はいる」
『え? 嘘』

 何故か素の声でそう言ってくるゆかり。
 そこまで信じられないか?

「一応こう見えても、10人以上恋人がいるんだ」
『へー……10人、ね。ふーん……』

 何故かゆかりの言葉がかなり冷たくなっていく。
 それこそ、体感的にはどこの冷蔵庫……いや、冷凍庫だと言いたくなるような、そんな態度。

「どうした?」
『別に、何でもないわ』

 そう言うゆかりだったが、間違いなく今の一言がゆかりにとって何らかの意味を持っていたのは明らかだった。
 俺に対する態度が、先程までとは全く違うのだから。

「そうか? 何か様子が……」
『何でもないわよ。気にしないで。それで、この指輪は魔力を上げるって事だったけど、それは本当なの? 少なくても私が嵌めてみた限りだと、そんな実感はないんだけど』
「その辺りは、元々持っている魔力によるだろうな。……ゆかり、RPGとかのゲームは……しないよな?」
『そうね』

 今時の女子高生――俺にとっての今時がいつなのかは不明だが――のゆかりだ。
 RPGとか、そういうのを基本的にやらないというのは予想出来たし、実際ゆかりの部屋にもゲーム機とかはなかった。
 いや、もしかしたらパズルゲームとかそういうのはやった事があるかもしれないが、本格的なRPGの類には手を出さない筈だった。

「なら、分かるかどうか微妙なところだが……あの指輪は、簡単に言えば魔力……MPを増やす指輪だ。魔法
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