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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
721部分:第五十八話 三姉妹、反乱を起こすのことその二
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第五十八話 三姉妹、反乱を起こすのことその二

「あの連中、放っておくべきだろ」
「うん、バイスとマチュアにも言おうか」
「手を引くようにね」
「いえいえ、そう判断を下されるのはです」
 ここでだ。あの黒髪の眼鏡の男が三人のところに来た。そうして彼等に言うのであった。
「まだ早いのではないでしょうか」
「あんたか」
「そう思うの?」
「まだ早いって」
「そうです。私も彼女達はどうかと思いますが」
 こう微笑んでだ。彼は言うのであった。
「それは」
「だろ?本当に普通の連中だろ」
「何処にでもいる女の子達じゃない」
「我儘で無邪気なだけの」
 まさにその通りだった。三人の指摘は正しいと言えた。
 それを口々に話してだ。男がその男于吉に言うのであった。
「于吉さんよ」
「はい」
「ここに反乱を起こして混乱を引き起こさせて」
 こう彼に話すのだった。
「それはいいんだけれどな」
「それが順調に進んでいないと」
「そう思うんだけれどどうだ?」
 また于吉に言った。
「本当によ」
「まあここはです」
「ここは?」
「ここはって?」
「どうするの?」
 三人が于吉に問い返した。
「それでだよ」
「これまでこれといって何もしてこなかったけれど」
「どうするの?」
「既にバイスさんとマチュアさんが動いておられます」
 于吉は穏やかな笑みで話した。
「それ次第ですね」
「あの二人が上手にやればいいんだがな」
 男は腕を組んで不安な顔を見せている。
「あの二人についてはな」
「よく御存知ですね」
「ああ、同じオロチの血を持つ奴等だ」
 こう言うのである。
「その強さも頭も確かだ」
「そうですね。お二人はやり手です」
「ルガール。あいつの執事もやっていた」
「はい、それは御聞きしています」
「あの二人がやることは問題ないんだよ」
 またこう言う彼であった。
「けれどあの三人はな。能天気過ぎるからな」
「ですから今は様子見です」
 于吉は決して焦ってはいない。落ち着いてすらいる。
 その落ち着きのままでだ。彼はさらに言うのであった。
「これで駄目ならです」
「あの三姉妹から手を引くんだな」
「それも考えておきましょう」
「音楽を使っての洗脳とかなら俺達にもできるからな」
 男は真剣な顔でこう于吉に話した。
「あっちの世界じゃ表向きはバンドだったからな」
「そうだよ、三人一緒にね」
「やっていたのよ」
 後の二人も話す。
「だからよかったら僕達がさ」
「やるけれど」
「ですから焦ることはありません」
 まだこう言う于吉だった。
「ここはです」
「まあそうさせてもらうか」
 男は釈然としないながらも納得することにした。そうしてであった。
 彼等
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