その五「苺姫暗殺事件簿」
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ラン!?
「見てよ〜イラちゃ〜ん、しおちゃ〜ん、あっくん」
と言い名がちよ子は鞄の中を僕達に見せる。
「「わぁ〜〜〜〜……」」
鞄の中は赤いベットベトな液体まみれになっている。赤い液体からは甘いいい匂いがする…これはもしかして…
「イチゴジャムかい?」
「そうなの! 今日は苺姫をパン伯爵に塗って食べようと思ってたのにー!!」
苺姫=イチゴジャム…。
パン伯爵=食パン…。
「そ、そうなのかそれは災難だ…「これは事件だし!」え?」
「苺姫暗殺事件だしー! マジヤバー!」
イチゴジャム…の暗殺事件…??
イチゴジャムの入った袋が鞄の中で潰れて、中身が飛び散り中身がイチゴジャムだらけになっただけじゃなくて…?
「そうなんだよ、イラちゃん! ワタチが少し授業で目を話している隙に、苺姫がこんな!
真っ赤なベトベトの液体に!!」
いや……イチゴジャムなんだから最初からベトベトの液体だよ、ちよ子。
「なんて恐ろしい犯人だし…苺姫だけでなく、マーマレード大臣もヤるなんてー」
マーマレードは大臣なんだ…。
「……でも入っていた教科書が全部ジャムまみれなった……のは災難だった…ね」
「え? そうでもないよ?」
「え?」
「そうだしー、しおなに言ってんのー? マジウケるんですけどー」
いやいやいやっ!! 教科書全部ジャムまみれなんだよ!
「…勉強……出来なくないかい?」
「「………へ?」」
どうして二人とも鳩が豆鉄砲を食ったような顔してるの!?
「…………」
ちらりと隣に座っている終殿を見てみると、無の表情で黙々とお弁当を食べ続けている。
……コレ(ツッコミ)は本来君の仕事では!?
「おっしゃぁぁぁ!! 犯人捜しすっぞ!!」
「おぉー! アタシらの苺姫をこんなんにするなんて絶対に許せないし! ねっしお!」
「え! あ……あぁ…ソウダネ……」
「「イケイケ! ゴーゴー!!」」
と言いながら教室を飛び出して行くアホの二人…
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
そしてお昼休みが終わったことを告げるチャイム。
「…………ぁー」
ポンッと誰かに肩を叩かれる。
「……な、あいつらと一緒にいると大変だろ?」
「………うん……そうだね……でも…」
コレ(ツッコミ)本来は君の仕事だよね……?(二回目)
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