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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第108話:グランバニアは概ね平和!?
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う困るんだよね。俺には重大な仕事もある訳だし。

「ですがウルフ殿……彼女(ラーミア)が去ってしまっては……」
「え……嘘だろ? 帰れないなんて事はないよね!?」
「ラーミアちゃんを探して説得しないと……帰れなくない?」

マヂかよぉ!
困るよぉ!
何だよこれ。何処だよここ。





暫くの間、俺達は一言も喋らなかった。
何を喋って良いのか解らない……それが本心ではあるのだが、今後の展望が見えてこない事も事実だ。
以前アホ神に過去へ召喚された時は、取り敢えず説明だけはされたから、心構えをする事は出来たのだけど……

「ね、ねぇ……何時までもここで呆然としてても問題は解決されないし、取り敢えずこの世界の事を確認する為に、どこか人が居る所に行ってみない?」
普段は変態ぶりが鼻について迷惑な女だったけど、流石はリュカさんの娘だけあって状況対応力は高い。

確かに呆然としてても何も解決しない訳だし、この場から離れて問題解決に尽力した方が良いだろう。
とんでもない状況ではあるが、救いとして知人が同じ状況に一緒に陥れられた事だ。
と言うか、現状で頼れるのはこの3人だけ。

何とかして一緒に元の世界へ戻らなければならないだろう。
その為にもラーミアを探し出す必要が有るし、そうする為にもこの世界の事を知らなければならない。
となれば……

「よし。取り敢えず町か村を探そう。そこを橋頭堡に……」
(ゴゴゴゴゴ、ガシャーン!)
リュリュさんの提案を採用し、近隣を探索する事を決意した途端、近くの森の中から大きな音が聞こえてきた。

危険な生き物が付近に生息しているのであれば、放置して置く訳にも行かないので、リュリュさんとラングに視線を向けて意思確認をすると、俺等は自らの武器を手にして音のした方へと駆けだした。

平和なグランバニアでの生活に戻るべく、何やら危険が漂ってくる異世界での冒険が始まる。
今回は頼りになるリュカさんが存在しないのが気がかりだ……

ウルフSIDE END





グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン) 完
『リュカ伝その3.8おぷしょんバージョン』へ続く



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